往来堂書店・笈入建志

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最近の記事

2024.9.8

ふた月に一度の床ワックス。品出し出来ていないフェアの段ボールなんかがたくさんあって、床を露出するために店の外に出す作業が大変。手帳も入荷してるし。  手帳といえば、大手のノルティ、高橋はちゃんと12月末請求になってた。助かります。支払いは2月15日。こういうの、大事。勤め人だった時は、知識として知ってはいても、身に沁みていなかったことのひとつ。 サイトにも上げてみた。Book&Designさんの本(公開書店営業#47)https://ohraido.com/book%ef%

    • 2024.9.6

      本日発売。森達也さんの「虎に翼」考。 ゴフスタイン『おさかなごはん』パーフェクトデイズを求める読者に。 先日、公開書店営業に来てくださったBook&Designさんのコーナーを展開。宮後さん、ありがとうございました。  録音はこちら 神田村へ仕入れ。『ルリドラゴン』第2巻、確保。絵がいいと思う。個人的な趣味ですが。 19時半からキッチンミノルの写真教室。毎回熱のこもった指導で、連続参加のみなさんはメキメキ上達。新たにご参加の方も。みなさんに写真の面白みをもっと感じて欲

      • 2回目の読書会を終えて

         今回の本は『スティル・ライフ』池澤夏樹(中公文庫)。若き池澤夏樹が芥川賞を受賞した作品です。  読み終わっても、タイトルの意味がよくわからなかったので、久しぶりに研究社『英和中辞典』を引っ張り出してきて引いてみたらstill life=静物画ですって。それをもとにもう一度読んでみると、これは物語の展開がどうということよりも、自分の意識と世界の関係というか、世界の認識のしかたそのものを描こうとしているのでは?と僕は思いました。  ほかにもさまざまな読み方や、引っかかったポイ

        • キッチンミノルの写真教室@往来堂 第2回「構図・アングル」レポート

          1月26日金曜日、キッチンミノルさんによる写真教室の第2回が開催されました。今回のテーマは構図とアングル。前回同様に参加者皆さんの写真を素材にアドバイス大会となりました。 「ここをちょっとこうするだけで、全然違う写真になるよ!」 「これは基本の構図を狙っているんだけど、実は自分が撮るつもりのないものが入っていて、構図が崩れちゃってるんだ。構図を決めたらよく観察しよう!」 最初はおずおずと自分のとっしゃ写真を提出していた方も、基本を押さえて構図を決めたり、トリミングしたりす

          1回目の読書会を終えて

          一冊の本を共に読むことで生まれる交流を確かに感じられるいい夜でした。 熱心に準備された題材。 各自の主体的な読み。 お互いを尊重し合いながら行われる意見の交換。 そこから生まれる様々な気づき。 正解を求めるのではなく、その文学をより深く読み、味わうための場所が確かに生まれたと思います。 何かの役に立つかって? それはわからない。でもしみじみと楽しい時間であったことは確かです。僕は今もその余韻の中にいます。 そして、その場を持ち続けることが単なる蕩尽でなく、持続可能な仕組みの裏

          1回目の読書会を終えて

          往来堂書店のDX大作戦!

          仕事とは、情報の流れを整理することではないか。事務仕事でも小売業でも。そう思う時がよくある。 テレビCMで、インボイス制度が始まって課長が取引先から届いた電子請求書を紙に印刷してファイルに閉じたらイエローカード、というのがあったが、あれは情報の整理の仕方が時代に合わなくなってきているということだろう。 ものを売る場合は、一方に様々なものを欲しいと思っている様々な人がいて、もう一方に様々な品物がある。それをうまく繋げてあげれば、店は世の中に存在を許される(つまり売れる)。

          往来堂書店のDX大作戦!

          【往来堂書店・笈入】2023年11月2日(木)

          明日は祝日であるから神田村は休みだから、今日のうちに頼んでいた本を取りに行く必要がある。 『続 窓ぎわのトットちゃん』が出て以降、心を入れ替えたように毎週仕入れに出かけている。10月3日に出たこの本、87冊の仕入に対して、通常ルート(日販)経由の仕入は29冊で後の58冊は東武書籍から仕入れた。2刷の注文タイミングを逸した私も悪いのだが。神田村が近くて本当に助かった。神田村には急ぎで欲しい本を注文する。 例えば、 『なぜ男女の賃金に格差があるのか―女性の生き方の経済学』 ク

          【往来堂書店・笈入】2023年11月2日(木)

          【往来堂・笈入のオススメ】その2『北海道犬旅サバイバル』著者サイン本

           「サバイバル登山」とは、食料として生米と最低限の調味料だけをもち、猟銃でシカやイノシシを狩るか、イワナを捕まえて補給しながら進むなど、文明の利器をできるだけ使わず、自分の能力を最大限に使って山に挑む登山のことです。  著者の服部氏はそのやり方で様々な山に登ってきましたが、50歳を前にして自分の本当にやりたいことは何なのかと改めて考えます。そして人生の集大成として、50日間に及ぶ北海道縦断のサバイバル山旅に、愛犬ナツとともに挑みます。  鹿を撃ち、犬と共にそれを追いかける

          【往来堂・笈入のオススメ】その2『北海道犬旅サバイバル』著者サイン本

          【往来堂・笈入のオススメ】『金は払う、冒険は愉快だ』

           関西某所で古道具屋を営む男。口を衝いて出るのは「俺はやる気も金もないクソみたいな道具屋だ」という悪態。  一人称の語り口はハードボイルド、それが極端に振れて滑稽さが滲み出てくる文体は読んでいて心地よい。(ハードボイルドと滑稽さというと『かっこいいスキヤキ』を思い出しますが、もうちょっとドラマは起きます。)  買取を依頼してくるのは、無頼を自認する道具屋よりもさらにぶっ飛んだ客たち。しかもナチュラル。普通の道具屋だったら逃げ出しているはずだが、「俺」はやる気がないと言いな

          【往来堂・笈入のオススメ】『金は払う、冒険は愉快だ』