オオルリ峠 【十和田湖 24/5/4】
昨日の記事でご紹介したオオジシギの求愛行動を見に行った時のこと。
雑談していたら、「オオルリも見たいんだよねぇ…」と、友人ご夫婦の旦那さんがぽつり。
バードウォッチングの世界の面白さを知ったなら、誰しもが一度は憧れるであろう野鳥です。
…見せるっきゃない!!
しかし、森の展葉具合はすでに7割強。
双眼鏡の扱いに慣れていないと、サッと捉えるのが難しくなってくる頃合いです。
オマケに奥入瀬渓流の森は天井が高く、バードウォッチングを楽しむにはちょっと難易度が高い。
さらに、オオルリは森の天井付近、高い所で鳴くことが多い為にさらに難易度が高いときた。
でも大丈夫!
いい所あるんです!
それが記事タイトルのオオルリ峠。
知人、友人にオオルリを見たいとリクエストされた時に必ず案内する場所で、今のところ百発百中でリクエストを叶えられている場所。
なので、勝手にオオルリ峠と呼んでます笑
実際の名称は、十和田湖の秋田県側に位置する発荷峠【はっかとうげ】という場所です。
十和田湖外輪山の峠を越える為の急坂が連なっており、その道路沿いからは背の高い樹のてっぺん付近を容易に観察することができます。
下から探せないならこちらが同じ目線に上がってやろうじゃないか!というわけです。
ここまで百発百中とはいえ、自然に絶対はあり得ないので、今日でオオルリ峠とは呼べなくなるかもしれない…なんて、内心ドキドキ。
遠くからオオルリの美しいさえずりは聞こえてくるものの、視認できそうな距離にはいない。
そんな時はしょうがないので、あまり焦らずに近くにいる野鳥達の姿を楽しみます。
オオルリも大好きだけど、キビタキも大好き。
喉元のオレンジと黄色い眉毛がオシャレ。
30分程ぶらぶらしてみた感じ、オオルリはもう少し標高の高い所にいそうだったので、場所を変えようと車に乗り込みちょっと移動したその時、車のすぐ外からオオルリの美声が!!!
これだけ分かりやすい所に留まってくれると、鳥見に慣れない人にも自分で探して見つけられた喜びを感じでもらえることができます。
峠の高い位置から観察することで自然と背景が森になる為、新緑の森の萌黄色にオオルリの瑠璃色がとても映えて良いのです。
オオルリ峠の面目躍如!
結果、観察できたのはこの個体だけでしたが、目線の高さや見下ろす高さで約1時間もの間、美しい瑠璃色と美声を楽しませてくれました。
今後もオオルリ峠と呼ばせて頂こう(^^)
観察できるととても嬉しい鳥ですが、その存在は珍しいわけではなく、日本の広い範囲で観察することができる野鳥です。
軽井沢のピッキオでネイチャーガイドをされている大塚敏之さんもオオルリの記事を執筆されてますので、是非ご覧になってみて下さい。
ただでさえ美しいオオルリがとても綺麗に写真に収められていて、より美しく見えます(^^)
オオルリがちゃんと見れるまでは結構探しちゃうので、落ち着いて春を過ごせないんですが、今日のおかげで心にゆとりを持って過ごせそうです。
ありがとう、オオルリ峠。