時の流れに思いを馳せる
6年ぶりに会った友人は、いつの間にか大人になっていた。
真っ白なマーメイドドレスに身を包んで
透き通る美しいベールを下げて登場した彼女は
18の時と変わらない笑顔で、
それでもどこか大人な顔で
一歩一歩確実に、バージンロードを歩いていった。
それにしても挙式というのはどうしてこんなに、神秘的で尊いのだろう
生まれてからずっと一緒だった家族の手から
一緒に生きたいと願う愛しい人の手へ
手を放すということ
放されるということ
愛する人が自分と共に生きると誓うこと
想像もできないほど壮大で美しい思いが
そこにはあるのだろうと想像する。
そして挙式中、色んな人の涙を見た。
本人も親族も友人も泣いていた。
胸がギュッと熱くなる。
私は今まで、結婚をしても、籍を入れるだけで特段変化はないと思っていた。
今後も同じような生活が続くだけだろうと。
しかし変化は、それぞれの心の中に、確実にあった。
本人にも親にも兄弟にも、私の中にも。
本当に綺麗に着飾った彼女の姿は、
制服で遊びはしゃいでいたあの彼女とは違うんだという実感
私たちは大人になったのだ。
大人になんてなりたくなかったし、
自分は大人のふりをしているだけだと思っていたけれど
確実に、私たちは大人になった。
これから長い「大人」の人生を
一歩一歩、確実に歩んでくのだ。