読書から得た知識を資産管理するという考え方
読書から得た知識を資産管理するという考え方
とにかく明るいやまけんがお届けする、人生後半戦のハーフタイムにようこそ。
今日のお話は「読書から得た知識を資産管理するという考え方」です。
読書は投資か?
よく「読書は投資だ」といいます。
例えば、本田直之さんは「レバレッジリーディング」の中で、読書は投資だと、先行投資だと言っています。
では、本当のところどうなのか。辞書で調べてみました。
投資とは「将来得られるであろう収益を目的として,現在資金を支出すること」といいます。
また、資産とは、将来収益をもたらすことが期待されているものです。
そして資産とは、過去の取引または事象の結果として、所有者が支配している経済的資源と位置付けられます。
つまり、投資とは将来利益を生むために何かを投入する行為で、資産とはその結果得られた継続的に収益を生むものと言えそうです。
本という商品に対価を支払い、読むという労力と時間を投じて先行投資します。そして、その結果として将来継続的に利益を出していくことが期待される行為ということです。
そうすると、読書とは知識という資産を得てそれを長い期間にわたって、継続的に価値と利益を産み出していくこと。
そして読書をすることによって、その資産としての知識とその価値を増やしていく、そしてそれを管理していくということが言えます。
この資産という意味では、読書はもちろん、物としての価値もあります。お金を支払って買ってきた紙の本であれば、そのものに対しての価値というものがあります。
例えばそれを新品に近い状態、あるいは、売れる状態で持っていればメルカリなど、Amazonなどで転売することもできるでしょう。
しかし、基本的には無形資産、知的資産と言えると思います。
この形のないものから価値をどう最大限に引き出していくのかというのが、この知識の資産管理ということになります。
読書の二つのタイプ: 「インプット読書」と「アウトプット読書」
私は読書には二つのタイプがあると思っています。一つは、「インプットとしての読書」、もう一つは、「アウトプットのための読書」というものです。
このどちらのタイプの読書を選ぶかで、生まれる価値も管理の方法も全く違ってきます。
「インプットのための読書」
通常考えれば、読書というものは知識の吸収あるいはインプットが目的です。このインプットについて、では何故インプットするのかという点を、少し考えてみたいと思います。
インプットという意味では、教養であるとか、リテラシーであるとか、あるいは文化、品位などを得るために読書をするということがあります。
これは読書の大前提という位置づけです。なにを今さら、というところかもしれません。
またある程度本が好きな人であれば、知りたいという欲求が自分の中に沸々とあって、その欲求を満たすために、どんどんと知識を吸収していくということがあります。
そういった読書のプロセスや知識の吸収の中で自分自身の中に気づきが生まれる。
何か気づきたい、何か発見したい、あるいは何か問題解決のための糸口を見つけたい、そういったところからも読書が始まります。
最終的には、「何かアウトプットをするための作業」とも言えそうです。
どちらがより重点が置かれるのかという点で考えてみます。
まず最初に文字を覚えた時、子供の頃のお話です。例えば小学生、それから中学高校と青年期のころは、まだ多くのことを知りません。
ですから、全く白いキャンバスにどんどんと下書きをしていくような、そんな時代というか、そういった人生の中での位置づけになります。
「アウトプットのための読書」
そして、成人になり、独立してというころになりますと、自分が何を糧にして生活をしていくか、収入を得ていくか、領域というものが決まってきます。
仕事が決まり、そうすると今度は、何らかの目標に向かって成果を出す必要に迫られていきます。
これが「アウトプットのための読書」になっていくわけです。
ですので、アウトプットのための比重が年齢とともに高まっていきます。ただし、年齢とアウトプットのニーズは必ずしも一致はしないかもしれません。
このどちらのタイプの読書をするのかは、本を読む人の選択です。時と場合によって、どちらもあると思いますし、どちらも正解です。
しかし、アウトプットのための読書を知らなければ、大きな差が生まれます。長期的な資産運用の差は膨大となるといえます。
「インプットとしての読書」と「アウトプットのための読書」の違い
ではこの二つ、深く、もう少し詳しく考えていきます。
「インプットとしての読書」の特徴
まず最初に「インプットのための読書」という点で考えてみると、何をどう管理するのかというと、まず最初に何を読むかというリストアップから始まります。
それはそうですね。インプットするわけなので、そのインプットするための材料、そのリストがなければいけません。
読まなければいけないリストというものを、自分で作っていくことになります。
どういうところから作っていくかというと、例えば推薦図書であったり、おすすめであったり、誰か著名な作家や、あるいは評論家や読書家といった人たちのリストです。
これは、私はこんな本を読んでいるといったようなリストであったり、あるいは他の人が書いた読書レビューであったり、そんな読書サイトもいくつもあります。
そうすると、どういうことが起こるかというと、「自分自身がこれまで読んできたリスト」というものと、この「読むべきリスト」というものが二つ出てきます。
この「自分が読んだリスト」と「読むべきリスト」を比較します。
そうすると・・・
「読むべきリスト」 - 「自分自身が読んだリスト」 = これから読むリスト
と、なるわけです。
であれば、「インプットのための読書」は何かというと、「知っている」と「知らない」のギャップを埋める作業ということになります。
読むプロセスの進め方ですが、まず最初、読むべきリストがあるので、その中からどれか1冊選んで、あるいは何冊か同時に読み始めるかもしれません。
そうすると、購入日があって、読書の開始の日があって、読書中あって、どこかの段階で読了、読書を最後まで読んだというポイントが、その時点が来るわけです。
この結果、「読んだ本のリスト」ができ、ある程度時間をかける人であれば読書ノートで読後の簡潔な感想文などを追加したりします。
この「インプットのための読書」の評価基準というのは、「何冊読んだか」「どれぐらいのスピードで読んだか」あるいは「他人のリストと比較して、どれぐらいギャップが埋められたか」となります。
特徴としては予備知識がないようなところの本に当たることが多いです。そして興味が一致しないなどということになると、未読のリストがどうしても増える傾向になってしまう。
未読というか、長期間にわたって読書中ということ。いわゆる積読ですね。
これが、どうしても増えてしまう傾向にあって、自分自身のフラストレーションが溜まっていくような部分があります。
この結果、読むこと自体、読み終わること、読了が目的となっていきます。
「アウトプットのための読書」の特徴
これに対して、アウトプットのための読書というのはどうでしょう。
「何をアウトプットするのか」というのが、この読書には最初にあります。
どちらかというと、「アウトプットするための疑問点に答えるリスト」というものが、最初にリストアップされることになります。
「なぜ?」という「WHY」のところを埋める作業になっていくんですね。
ですので、いつまでに何冊読むではなく、アウトプットに必要な自分疑問に答えるための十分なリストというものができてきます。
通常は、自分の仕事にアウトプットにはプロジェクトで期限がありますので、期限に合わせて読むスピードも量も決まってきます。
あるいは継続するプロジェクトというものもあるかもしれません。
例えば、人事であれば人事に関するいろんな知識を得なければいけないという仕事の必要性があったとします。
普段からいろんな疑問があって、ここはどうしてこうなるんだと、ここはここどうしたらもっと効率的にできるんだろうか。そんな、自問自答、試行錯誤の連続です。
そういった、例えば、いろんな領域、あるいは分野での、疑問のキーワードというものが決まってきて、その疑問に答えるためのリストから読書を蓄積していく作業となっていきます。
そうすると、読むプロセスの仕方としては、「あらかじめ与えられたリストはない」「自分で見つけてくる」ということになります。
どうやって見つけるかと言えば、ネット検索をしたり、アマゾンの検索や参照リスト、書店や書店の店員さん、あるいは図書館へ行って司書、そこのスタッフの人に聞いてみるとかとなってきます。
読書の流れとしては、読むプロセスの中、あるいは読んだ直後から読書の「アウトプットのための作業」が始まっていることに特徴があります。
電子書籍であれば、ハイライトをして、ハイライトした部分を全てエクスポートすることができます。これまでにも、いくつかの記事でその方法をご紹介してきています。
そうすると、読書ノートはもうコピペで簡単にできます。そしてこれを読み直していく。そのプロセスの中で何度も読み直していくわけです。
要約をして圧縮をしていく。そうすると、どこか重要か、どこが自分の発見か、というものが目の中に飛び込んでくるような、読書の仕方があります。
そうすると気づき、発見というものがどんどんと飛び出してきてきます。これをアウトライン化していきます。
そしてそれを自分自身の言葉で置き換えて、要約をする。簡潔な要約にまとめる、あるいはそこからの気づきをリストにしていく。
最終的にはチャートにしたり、マインドマップにしたりして構造化していきます。
そうすると、そこから仮説、こういうことではないかというような発見から仮説に移ることができます。
この仮説があれば、それが本当に正しいか、実務でその通りに動くか使えるか、というような検証という作業に入っていきます。
そして、そこから成果が出てくれば、それは自分の重要な資産となります。それを発信したり、他の人たちと共有していくことができるようになっていく。
通常は、その流通量が増えれば増えるほど、そこから得た知識の価値は増えていきます。
この場合の評価基準は、途中のプロトタイプです。言い換えれば中間物です。
例えば、執筆途中の記事であったり、ブログ記事、短い記事。まとめ記事のようなもの。
しかし長文のものではなく、比較的短い記事として、自分の発見をとりあえずポンと出していく。そしてそれをnoteならnote、ブログならブログでポンと発信して、それに対する読者や顧客からの評価やコメントを見てみる。
あるいは、ある程度まとまったものになっていけば、書籍本を書くということにもなるでしょうし、研究者や教授であれば論文であったり、企業であれば企画書であったりレポートであったりというものになっていきます。
特徴としては、この作業の前提に、「アウトプットのための読書」は、その初期の段階から予備知識があることが多いです。
すでに予備知識がある場合には、足りない部分だけを補いますので、結果的に足りない部分だけを拾っていく、速読のような形になっていくことになります。
予備知識がない場合、つまり疑問点から新しい展開、新しい領域を調べないと、何かその解決方法が見えてこないという場合には、新しい分野を深く掘り下げていくことになります。
そうすると先ほどのプロセスの中であったように、反復して読み込んでいって、深く掘り下げていって、そこから発見をして、何か大きな学びというものを抽出していくということになります。
まとめ
このように、目的や目標がインプットとアウトプットの読書では全く違うということがわかります。
そうすると、管理するべき項目も違ってきます。
インプットするための読書ではタイトル、購入日、読書の開始日、読書の完了日などが管理するものになっていきます。
結果として読むこと、読了が目的となってきますので、例えば、よく言われる、「忘れる、身に付かない」という症状が多く出てくることになります。
これに対して、アウトプットのための読書では、読んだプロセスで特定した重要な箇所をハイライトして、そこから読書ノートを作り、気づき発見というふうに、プロセスが進んでいきます。
これが成果物の中に埋め込まれていくことにより、自分自身の所有物、資産となる。
具体的にはブログ記事でもそうでしょうし、ウェブライターの書いた記事であれば、それ自体がもう売り物になっていきます。
そして、そういったものをきっちりと管理できれば、いつでもすぐに取り出して再利用することができます。
例えば、本の中のある1ヶ所の引用であったり、自分が書いた要約の読み直しであったり。
これらを繰り返し読み込んでいくことによって、さらに新しい気づきがあったり、他のものとの組み合わせを考えることにより、新しい発見が生まれてきたりします。
アウトプットや行動が主要な視点であり、そこに至るまでの「疑問に対する答えの発見」が、その大きな目的となっていきます。
その結果として、仮説検証の繰り返しが起こり、忘れる身につかないということは基本的にはありません。
何故ならば、もう既に自分がそれを実行して行動しているからということです。
これこそが、読書の資産としての活用方法ではないかと私は考えています。
さらには、これまでに書いた記事コンテンツのリストやコメント、他のサイトからのバックリンク、メルマガの登録者数など、副産物としても得ることができます。
最近、EvernoteやNotionといった知識の作業と行動の管理ツールというものがどんどんと出てきています。
そうすると、この読書を簡単にさらに効果的に管理できるようになり、その投資効果はさらに高まっていきます。
この辺の実際の具体的な方法についてはまた別途、お話を展開していきたいと思います。
とにかく明るいやまけんがお届けした人生後半戦のハーフタイムでした。
次回の配信もお楽しみに。
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