見出し画像

酷暑に熱風しか出ない我が家の中古車とアメリカで車修理したときの相みつの話

おととし買った中古車の軽が、このクソ暑いのに、冷房最強にしてもターボ熱風しか吐き出さない。
マジか。死ぬやん。

写真はイメージです。って、イメージも画像って意味だけどなぁ。


車の中で熱中症になりそうだったので、大手カーメンテに持って行ってみてもらったら、

「あー、これ、コンプレッサーが壊れてるかもしれない。もしそうだとしたら、20万円ぐらいかかりますね。」

としれっと言われ、腰を抜かしそうになった。車検まであと半年。この暑い夏をこのまま乗り切れるとは思えなかったので、以前お世話になった塗装が得意なカーメンテ個人店に持って行ったら、

「ガス入れて、ガス漏れ予防のコーティングやってみたら、今、めっちゃ冷たい風出てるで。コンプレッサー変えてもいいけど、今これで様子見てみるか?」

と言われたので、いくらですか?と聞いたら、

「6000円でええわ。」

あまりの落差に、これまた腰を抜かしそうになった。
二桁も違う。
「前の店では、20万円って言われたんですけどぉ~」と言ったら、

「●ッグモーターみたいやな(ニヤリ)」

なんで、20万円が、6000円になるのか、素人にはよくわからないが、これがきっかけで、アメリカにいたときに車の修理で相みつをした時の記憶が鮮烈に蘇ってきた。

この話は、私の海外体験記です。何度も「海外での話、書いて!」と背中を押していただいた、海外経験も人生経験も豊富な、じーじこと定年のおっちゃんねるさんに、感謝と敬意をこめてこのnoteを捧げたいと思います。

私は1998年から2002年までアメリカオレゴン州ポートランドに住んでいた。
当時29歳で、新卒から7年近く通関士として働いていた国際航空貨物会社を退職し、有り金はたいて留学したのだった。

当時一緒に住んでいた彼(日本人、現:夫)が一時帰国したので、車を借りて学校に行った日に、その事件は起こった。

通学で使っていた路面電車MAX 写真 Oregon Metro

授業が終わり、車を止めていた駐車場へ行くと、車の窓が開いている。

型と色は違うが、乗っていたのは、Nissan240の黒です。

(ん?締め忘れたのかな?)

と思ったら、「ジャリっ」という音とともに、ガラスの破片を踏んだ。締め忘れたのではなく、助手席側の窓ガラスが割られていたのだ

(え?)

想定外の事態に、固まってしまった私は、ひとまず周りを見て、不審者がいないかどうか確認してから、車の中を見た。カーステレオを盗もうとした痕跡がある。すぐに警察に電話して事情を説明したところ、

「現場到着まで40分程度かかります」

と言われ、人気ひとけのある明るい場所で待つことにした。1時間近く経ってようやくパトカーが来て警官2人が現場検証を行ったが、調書を取るでもなく、「車両保険に入ってるか?」と聞かれただけだった。要は、事件性はないから(あるがな!あるから呼んどんねん!)、自分で修理しろと言うことらしい。

(まあ、アメリカだし、そんなもんか)

と思って、運転席側にガラスの破片が散らばっていないか確認して、乗り込み、自宅まで運転して帰った。

(さあ、どうする?)

持ち主である彼に電話で報告し、まずは助手席側のガラスを修理しないと、ということになった。当然修理工に知り合いもいないので、私が探したのは、

電話帳。

タウンページと呼ばれる電話帳。写真はオークファンからお借りしました

車修理のページをどーんと開き、大き目の広告が掲載されている、

●●っていうお店(名前は憶えていない)

が、家から一番近かったので、電話で見積を聞くと、

「$205だね」

と言われ、そんなもんかと思って、修理できる日を予約して電話を切った。なんとなく、

(もう一軒電話してみよう)

と思い立ったので、さっき電話した広告の反対側に、これも大きく広告を出している、

BOB's 何とかっていうお店(これも名前を覚えていない)

に電話して、見積を聞いてみると、

「$200」

と$5安かったので、修理できる日を予約して電話を切った。先ほどのお店と家からの距離はあまり変わらなかったので、それでいいやと思って、最初に予約した●●っていうお店に断りの電話を入れると、

「どうして?どこの店に聞いた?いくらだった?」

と恫喝に近い感じで聞かれるではないか。怖いので正直に、

「BOB's 何とかっていうお店。$200って言われたから」

と言うと、

「あいつか。よし、うちは、$160でやってやるよ。」

いきなり$45も値引きしてきた!値切ってもいないのに!
●●っていうお店、最初の$205はどこ行った?

もうそれでいいや、と思って、BOB's 何とかっていうお店に断りの電話をかけたら、

「$160だと?!どこの店だ?」

とこれまたかなり怒鳴りめに聞かれたので、怖いので、

「●●っていうお店です。」

と小声でいうと、

「●●か、あいつには負けられねぇ。よし、分かった。$130でどうだ?」

いやいやいや。もうええやん!
BOB's でも、●●でも。どっちゃでもええねん!
知らんうちに「仁義なき戦い」始まってもうてるし!

もう、勘弁してくれ。何回電話したら気が済むんや。トホホな感じで、もう一回●●っていうお店に電話したら、

「くそーー!$130とは。あいつもやるな。今回はお前の勝ちだって、BOBに言っとけ!」

ガチャン!ツー。ツー。
吐き捨てるように電話が切れ、やっと決着がついた。
値段が大幅に下がったことより、もう電話しなくていいという安心感の方が大きかった。

結果的に$75も安くなったのだが、図らずも、相見積を取ることの重要性を身をもって学んだ貴重な経験だった。

終活って、ひとりでやろうとすると、途中で挫折したりします。趣味:終活って言ってる終活プロデューサー(終活P)の私を頼ってください!多分お役に立てると思います。