50歳大学職員がナンパ師!?ストリートナンパ界隈に迫る! ①|エッセイ
大学時代、大嫌いな先生がいた。
工房職員のK先生だ。
長身、黒髪短髪の男性で、歳は50歳くらい。
今にも、ちゃぶ台をひっくり返しそうな
冷徹で寡黙な頑固オヤジであった。
我々おはしは、
家具を製作する専攻にいたため
工房に行く機会が多くあったのだが、
K先生に無視されるため工房が苦痛だった。
正確に言うと、
始めは口をきいてくれていたのだが
サハラが手を挙げつつ遠くから
「せんせ〜〜〜い!」
と呼んでしまい、
「俺はタクシーじゃねぇんだよ!!!!」
とキレられ、口をきいてもらえなくなった。
工房には指が飛ぶような
恐ろしい機械が沢山ある且つ、
職員に貸してくださいと声をかけないと
貸してもらえない道具があったので、
ペコペコ腰を低くして接するようにしよう。
とも考えたが、
急に怒鳴るような人間は本当に無理なので
我々は工房に行かなくても製作できるような
家具をデザインするようになった。
こうして、彼とは関わることなく
卒業したのだが、
その後なぜか同じ専攻だった
ヒロさんが工房で働くこととなり、
彼の部下となった。
おはしとしては、マジでありえない、
蟹漁船くらいやりたくない仕事だったが、
K先生から嫌われていなければ
問題ないのかも。
K先生は、高学歴なので凄腕なのは確かだし、
学べることも多いはず。
ヒロさん、頑張って・・・・
と、陰ながら応援することにした。
しかしその一年後、
精神が病む直前まで行き、
「あいつだけはぜっってぇゆるさねぇ」
とヒロさんは工房を退職してしまった。
温厚なヒロさんをここまで怒らせるとは
一体何があったのだろう…と思いつつ、
彼の下で働けばそりゃそうなるか。
と深いことは聞かなかった。
だがその後、本っ当になぜだか
これまた同じ専攻だった佐藤くんが
ヒロさんの意思を受け継いで
工房職員となった。
訳がわからなすぎたので、
こちらもそっとしておいた。
また、佐藤くんが工房に勤務するように
なってからというもの
マリアからある写真が
送られてくるようになった。
K先生のデスクトップの写真である。
なんでも、
あのちゃぶ台をひっくり返しそうな
冷徹で寡黙なオヤジが、
さまざまな女とLINEをしているというのだ。
K先生のパソコンがブラックアウトするまでの
1分間に佐藤くんが目撃してしまい、
発見に至ったとのことだ。
その後、その1分を見計らい、
佐藤くんがデスクトップの写真を撮り、
ヒロさんに送信。
ヒロさんからマリアの手に渡り、
サハラに転送されるようになった。
やりとりしている女の子たちの名前は
活動者のようだったので、
私とマリアは隈なく検索し、
この子はキャバ嬢だ!
こっちの子はソープ嬢だ!!
など次々と彼女たちを特定した。
その結果、K先生はただの性欲ジジイで
キャバ通いなのかもね。
という結論に落ち着いたのだが、
現場百回とはよく言ったもので、
何度もデスクトップの写真を見ていると
ふと画面下部にXの画面が
映り込んでいることに気がついた。
URLしか見えなかったが
必死に転記してみると、
とあるナンパ師のアカウントにたどり着いた。
〜続く〜
全10話を予定しています。
途中から有料になる…カモ…
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これまた変わった人のお話。