世界遺産の下鴨神社に何度も行きたい
下鴨神社は世界遺産に登録されており、約2,300年の歴史を育む京都最古の神社。縁結びや安産・育児・家庭円満などのご利益があるそう。
下鴨神社には30もの社がある。マップを見ただけでもかなり広いのがわかる。今回の訪問で行けたのはごくわずか。
自然豊かで静かで、神聖なものが宿っている感じがする。もし京都に住んでいたら毎日お散歩したいスポット。4月末の平日お昼に行ったら、人も少なく静かに観光ができた。
糺の森
太古から京都の地に存在する原生林で、世界遺産に登録されている。東京ドームの約3倍の広さがある。木が上から覆いかぶさってくるような雰囲気。神社の外は人や車の多い場所なのに、鳥の声、葉っぱが揺れる音しか聞こえない。緑の匂いに癒やされる。ただ歩くだけでも気分が良い。
河合神社
美のパワースポットとも呼ばれ、美と安産のご利益があるみたい。
やってみたかったのが「鏡絵馬」。手鏡の形をした絵馬に、自分のコスメや色ペンを使ってメイクをする。「お化粧室」があるため、じっくり時間をかけてメイクを施せた。お化粧室には色鉛筆が置かれている。
私は少しズルをして、絵描きの旦那さんに描いてもらった。和美人が完成。裏にお願い事を描いたけどインクが弾かれてしまって、奉納する頃には文字が完全に消えていた。神頼りにせず、自分で努力します。
来た道を戻っていくとまた小さな森林の道を見つけた。川のせせらぎが心地いい。ベンチに腰かけて読書する人、鴨も優雅に泳いでいた。人と動物の憩いの場のよう。
休憩処 さるや
「さるや」もオススメ。木の内装は温かみがあって、開放感のあるお店。緑の香りを吸いながら、風の音を聞きながらゆっくりできた。
私が食べたのは「申餅」。このお店のオススメみたいだった。申餅とは、食べることで身体を清め、元気の気をもらって、無病息災に過ごせるようにの意味が込められている。
実は下鴨神社の名物らしく、140年ぶりに復活。明治時代には、葵祭りの日に朱華色のお餅が神前にお供えされていたそう。朱華色は、明け方の空が薄あかね色に染まる様子のことから、命の生まれる瞬間を表すんだとか。
申餅を食べたにも関わらず、私はカナダに帰ってきて2週間は体調を崩していた。はて、ご利益とは?
御手洗の社
厄除けの神様が祀られている(写真は撮り忘れた)。下鴨神社はみたらし団子発祥の地でもある。起源は、土用の丑の日に川や池に清水が湧くという伝説があり、その時にできた水泡を真似たのがみたらし団子。
300円の水みくじが楽しかった。水に浮かべると、おみくじの内容が浮かび上がってくる。私は「中吉」。うーん…微妙!
この花は雪にもまがうことから、「擬雪」と名付けられたそう。
擬雪の全体は、大きな雪が乗っているようにも見える。
下鴨神社を出てすぐにある「加茂みたらし茶屋」へも行った。創業1922年の老舗。京都育ちの旦那さんのお父さんに勧めてもらった。みたらし団子発祥の地だから食べておきたい。店内で食べる場合は必ず、1人1つ注文をしないといけないので、お腹を空かせていくのがオススメ。
提灯の看板がみたらし団子みたいに丸く繋がっているのが可愛い。
5つのお団子が串に刺さっているが、よく見ると1つと4つに分かれている。これにも意味があるそう。昔は人の形に見立てた団子を神様に捧げ、無病息災を願ったんだとか。上の1つが頭、下の4つが両手足。
私はみたらし団子が好きになった。みたらしは、甘いものが苦手な人でも食べられそうな甘さとトロみ。団子も小粒で食べやすい。こんがりと焦げ目がついている部分はカリッとして、他の部分はモチモチ。
注文してから焼いてくれるみたいだから、少し時間(5−10分)はかかるけど温かくて美味しかった。お持ち帰り用も販売しているみたい。
観光客にも人気のお店で待ち時間が長かったり、混んだりすることもあるそう。私たちが行った時はすぐに入店して席につくことができた。
私たちは外で食べた。昔ながらのポット、赤い椅子と茶屋傘が「和」を感じさせる。
昔は写真映えだけを狙って、邪な考えのためだけに参拝した自分を恥じた。歴史、神社、自然に敬意を払えていただろうか。
2,300年の歴史がある下鴨神社、平安時代から行われている葵祭、100年も続く老舗、140年ぶりに復活した申餅。京都は一つ一つのものに意味やこだわりがある。長く残したいものを引き継いでいこうと行動した結果、色んな人の想いと歴史を繋げているんだな。遠いカナダから私が直接できることは少ないけど、もっと歴史を勉強して、日本に興味がある人に魅力を伝えられるようにしたい。