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マネジメントとは何をすること?ーー経営管理論の「管理の5機能」とは

来年度からマネージャー昇格が決まった皆さん、おめでとうございます。嬉しく思うと同時に、不安な気持ちも抱えているのではないでしょうか。

マネージャーになると、チームの計画策定、メンバーの目標設定、チームビルディング、メンバーの育成や評価、上司への報告など、取り組むことを挙げればキリがありません。

ただ、その中でもマネジメントで確実に取り組むことはいったい何でしょうか?

今回は経営管理論の「管理の5機能」に立ち返り、マネジメントの本質を改めて考えてみましょう。

経営管理論の「管理の5機能」とは


マネジメントを深める上で確実に押さえておきたいのが、経営管理論の基本である「管理の5機能」です。この概念は、経営学の父とも言われるアンリ・ファヨールによって提唱されました。

1. 予測と計画 (Forecasting and Planning)

予測と計画は、組織の目標を設定し、それを達成するための戦略を立てることを指します。これには、市場の動向を予測し、リソースを最適に配置するための計画を作成することが含まれます。

2. 組織 (Organizing)

組織とは、リソース(人材、財務、物資)を効果的に配置し、業務を円滑に進めるための構造を作り出すことを指します。これには、職務の明確化、報酬体系の設定、コミュニケーションの流れの確立などが含まれます。

3. コマンド (Commanding)

コマンドとは、部下に対して指示を出し、彼らが計画に従って行動するように導くことを指します。これには、リーダーシップを発揮し、部下を効果的に動機づける能力が求められます。

4. コーディネーション (Coordinating)

コーディネーションとは、組織内のさまざまな活動を調整し、全体が一貫した方向に進むようにすることを指します。これには、部門間の調整、情報の共有、意思決定の一貫性の確保などが含まれます。

5. コントロール (Controlling)

コントロールとは、組織のパフォーマンスを監視し、目標に対する進捗を評価し、必要に応じて修正を加えることを指します。これには、パフォーマンスの測定、フィードバックの提供、改善策の実施などが含まれます。

これらの5つの機能は、マネジメントの基本的な役割を表しています。しかし、これらの役割を遂行する上で、スパン・オブ・コントロール(一人の管理職が適切に管理できる部下の人数)を理解し、適切に設定することも重要です。スパン・オブ・コントロールが広すぎると、管理者は部下の進捗状況を適切に把握できず、個別のサポートやフィードバックを提供することが難しくなります。

(参考情報)
Fayol, H. (1949). General and industrial management. London: Pitman. : Robbins, S. P., Coulter, M., & DeCenzo, D. A. (2017). Fundamentals of management. Pearson. : Graicunas, V. A. (1933). Relationship in Organization. Bulletin of the International Management Institute, 7(3), 247-255.

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