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【諸橋近代美術館】ダリはここにいる。

ダリはここにいる。

フィゲラスのダリ美術館に続いて、
裏磐梯の諸橋近代美術館。

まるでダリが、時空を超えてここにもいるような感覚だ。

5度目だが、
毎回新たな発見がある、

今回は無かったが、
「アンダルシアの犬」の上映もあった。

展示の仕方を少しずつ変え、
来館者に飽きさせない工夫をしているのだろう。

学芸員の皆さんの【DALImo】というパンフは、
皆さんそれぞれの推し作品の紹介、
絵画技法の調査、修復のレポート等、
充実していてユニークでおもしろい。

更に、常設展示の「テトゥアンの戦い」は、
何度見ても圧倒される。
撮影可能でもある、
この巨大な作品からは、
ダリの想像力と、緻密な描写力が伝わってくる。

フィゲラスのダリ美術館は世界中から来館している観客でいっぱいで、
かなりの騒々しさだった、
それと比較すると、

諸橋近代美術館はより静かで、
じっくりと作品と向き合うことができる空間だ。

まるでダリの世界に一人、迷い込んだような感覚を味わえる。

ダリは、シュルレアリスムという試みを通して、
人間の深層心理を描き出そうとした画家でもある。

彼の作品は、一見奇抜で非現実的だが、
そこには私たち人間の普遍的な悩みや欲望が投影されている。

諸橋近代美術館では、ダリの多岐にわたる作品を鑑賞することが可能だ。

油彩画だけでなく、
彫刻や素描など、様々な技法で表現されたダリの世界を堪能できる。

ダリは、単なる画家ではなく、思想家でもあった。
彼の作品は、私たちに多くの問いを投げかけてくれる。

「なぜ人は夢を見るのか?」「現実とは何か?」「芸術とは何か?」

シュールレアリズムとは私自身の事だ、
と言い切るダリ、

彼の作品と向き合うことで、私たちは自分自身について、
そして世界について深く考えることもできる。

諸橋近代美術館は、
明後日11月11日から来春4月11日まで豪雪の為、冬季休館に入るそうだ。

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