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『ベルナデット 最強のファーストレディ』シラク、サルコジ、ルペンの闘い

ファーストレディの、
実話ベースの美談の映画、
と予想していたが、
まったく違った。

ドヌーブは、
どれだけ芝居をしてもドヌーブ、
しかし、
ある瞬間から、
ベルナデットに豹変する。

闘い続ける闘士、
ジャック・シラク陣営の、
最強の政治家、
ベルナデット・シラクを、
シニカルなユーモア満載で描いた、
素晴らしい作品だった。

90分程度の尺で、
以下のライバルたちをも散りばめた手腕も高い技術があってこそだ。

風見鶏のユダのようなサルコジ、
懐かしい父ルペンの驚異的躍進、
以降のその界隈、作品では描かれないが、
世界中が知っている。
ルペン三世なんかが躍進しかねない状況だ。

製作サイドのスタンスは、
シラク、サルコジ右派にも、
左派にも中道にすら与しない、

その象徴は、
十四人のPSG風カラーの衣装を纏ったコーラスチームの美声の歌詞に現れている。

ラ・マルセイユを多用するかと思えば、一曲だけ、

ジダンしか知らないシラクを笑ったり、

パリ五輪2024柔道のルーレット同様、
少ないチャンスを一発で決める伝統は、スポーツだけでなく文化全般にもいえるのかもしれない。

しらんけど

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