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プロデューサーOの独り言 映画製作の現場日記と映画レビュー

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NETFLIX『サンクチュアリ-聖域-』、 アマゾンプライム『MAGI天正遣欧少年使節』主演 野村周平、 他、プロデューサーをやっています。
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記事一覧

シン・エヴァンゲリオン劇場版

シン・エヴァンゲリオン劇場版

魂の浄化やー
希望のコンティニューやー
碇さん無茶言わんといてくださいー

『幕末太陽傳』で、
川島雄三が、ラストシーンで、
江戸時代のセットから走り出して、
撮影所を飛び出して、
現実の調布駅まで駆け抜けたい、
というのを主役が意味がわからんと断ったエピソードを、思い出したり、

寺山修司が新宿のど真ん中に、
アパートのセットを建てながら、
書を捨てて街を出ようって言ったりしてたのを、思い出した

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ディック・ロングはなぜ死んだのか?

ディック・ロングはなぜ死んだのか?

何も起こらない!

を楽しむ感覚は、

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」

や、

何も起こらない!に怒りをぶつけて揺さぶる、

「スリー・ビルボード」

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ヴィランズ

オープニングの、

お互いのI love youから、

everybody強盗だよ、、、これは!

コメディ、サイコ、ヒューマン?

のバランスが途中から・・・。

惜しい!

シリアルが切れた事が中心になってしまった。

カセットテープ・ダイアリーズ

カセットテープ・ダイアリーズ

アメリカって

自由でハッピーな国・・・じゃないの?

順風満帆、右肩上がり・・でもないの?

1985年に初めてボスをみて、

そんな違和感を感じた、

『ボーン・イン・ザ・USA』

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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

この三島の映像をニュース番組で、

ノーカットでオンエアしていたのは、

80年代後半だっただろうか。

三島は室内に充満する青臭さの臭気に顔色も変えず、

言葉にも出さずに、

「諸君の熱情だけは信用する」

コトバで武装はしているけれど、
一緒に市ヶ谷に行くほどの迫力や覚悟は感じなかったので、

信用するという言葉に留めておいたのだろうか。

信用された人たちひとりひとりへの、

総括のインタ

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Fukushima 50

Fukushima 50

さまざまな意志は強く感じる作品。

後半の流れは、下記のように言われても仕方ない。

昭和は、
原爆を落とされたまま、
特攻をさせたまま、

平成は、
震災もそのまま、
放射能もそのまま、

令和も?
コロナもそのまま、、、。

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ミッドサマー

ミッドサマー

勝ちに不思議あり、
負けに不思議なし。
は、
故野村克也氏の言葉。

映画の興行に当てはめると、
大ヒットに不思議あり、
惨敗に不思議なし。

本作のコロナウイルスにも負けないヒットに関しての不思議を2点ほど。

1 疑い

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わたしは分断を許さない

わたしは分断を許さない

本作を観る前は、
分断を許さないというのは、
格差や差別を許さない、
あるいは、
それに繋がる偏った考え方などを許さない、
そんな内容だろうと予想していた。

少し違った。

【大きい主語ではなく、小さい主語を使わなければ、真実は見えない】と監督の堀氏。

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レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

『ぼくらの7日間戦争』風に観るか、
『デトロイト』や『シティ・オブ・ゴッド』風に観るか、

その岐路にある@フランス、@世界中、というように観客に選択肢を与えるように優しく描いてある。

ゴム弾を子どもに命中させて、
オロオロするオトナたち。

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パピヨン

パピヨン

ドガとの強固な友情、
監獄の状況、
看守の非道さ、
セリフに頼らずに魅せていた(記憶は曖昧)マックィーン版。

こちらは、セリフもディテールも、
しっかり描いているが、
立ち込める臭気のようなものが伝わってこない。
理由のひとつはカメラ。
しっかりとしたFIXの絵は悪くないが、
手持ちカメラが追う人物のバランスが良くないので、迫力が伝わって来ない。
簡単に言うと芝居を追えていない。

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ガラスの城の約束

ガラスの城の約束

ウディ・ハレルソンとナオミ・ワッツ。

ホームレスを演じたら、そのはしたなさは

目を疑う程だし、

スーパーセレブを演じたら、

清楚で誠実な品位は素晴らしい。

なるほどこのキャスティングは、

大人としては、最低な大人、毒親!

子供たちにとっては世界一のママとパパ。

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