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創業2年もせずに東京の百貨店で販売できた理由

こんにちは。
阿蘇小国郷ピクルス本店です。

今回は当店で製造しているピクルス「阿蘇小国郷ピクルス清流と大地の恵み」が都市部の百貨店さんで販売してもらえるようになった理由をお話しします。

「百貨店さんで販売してもらう」ということ

普段何気なく買い物をしていますが、皆さん百貨店で買い物をする時のイメージはどんなものでしょうか?
・値段は高いが良い商品がある
・ブランドの商品がある
・プレゼントやお土産が見つけられる
・各地方の有名商品がある
私はこんなイメージを持っています。

私が小規模食品メーカーになって、思い描いた1つのゴールは百貨店さんに自分の作った商品を置いてもらうことでした。実店舗販売に力を入れる理由はこちらです。

そんな夢に向けて販路開拓したのですが、百貨店さんに商品を納品するにはとても高いハードルがあることが分かってきました。

☆信用のある商品でなければ取扱ってもらえない
上記イメージから百貨店さんは特別は販売店だと思います。百貨店自身もそういったイメージ作りをしているはずです。
もし下手な商品を置いてお客様から苦情を受ければイメージダウンにつながります。
百貨店さんが安心して信用できる商品でなければ検討のテーブルにすらのることができません。

☆販売実績がしっかりとしていなければ取扱ってもらえない
「この度小規模食品メーカーを立ち上げました!とても良い商品なのでお店に置いて下さい!」とお願いしてもよほどの事がない限り百貨店さんは必ず「難しいです」と答えるでしょうね。
どんなお店でも同じですが、いったん商品を採用すると継続してその商品の販売をしようと考えます。採用した商品が継続して安定的に納品されないと困ってしまうのでこれまでの販売実績が重視されます。
他店で売れている商品でなければ採用しても意味が無いのでしっかりとした販売実績も要求されますし、ある程度の規模の他店で販売されていれば信用のある商品だと判断されます。

☆その百貨店にふさわしい商品でなければ取扱ってもらえない
その百貨店さん自身が打ち出そうとしているイメージ、地域から持たれているイメージに即したものを販売したいと思うはずです。一般的にはしっかりとしていて高級な商品、地元で地域の皆さんに応援してもらえている商品、全国的に有名な商品など特色があっていわゆる良い商品が該当すると思います。

☆魅力ある商品でなければ取扱ってもらえない
商品の中身もさることながら商品名も含めた外見も重要になってきます。安っぽい外見であれば高級感もなく百貨店さんのイメージにそぐわないものになります。商品名もその商品の魅力を表す重要なファクターになります。お客様から選んでもらえる、思わず手を伸ばしたくなるような魅力的な商品でなければ百貨店さんの目にはとまりません。

販売戦略を立てた

百貨店さんの立場になれば至極当然ですよね。
この時点でマーケティング・ターゲッティングはしっかりとできていてデザインも仕上がっていました。
じゃあここからどうしよう??
ここから百貨店さんで取扱ってもらうための販売戦略を考えました。
結論は1つです。
”百貨店さんが販売したくなるような商品にするしかない!!”です。
もともと、この食品事業を立ち上げようとするときに長期計画と中期計画を立てていました。

〇長期目標(~20年)
ビジネスとして、事業として、地域の中核企業としての地位を確立すること
〇中期目標(5年~10年)
まず阿蘇郡小国町に基盤を作ること。その後熊本県下に基盤を作り地域の製品として広く認知してもらう。熊本、小国町の製品としての地位を確立させてから都市圏(東京、福岡)を中心に全国に展開させる。

中期計画に沿った短期目標として
1.地元の道の駅様と黒川温泉の店舗様での売り上げ向上
2.知名度を上げるために地域のイベントへ参加
3.取材やメディアへの露出を積極的にする
を立てました。
1.の売り上げ向上は店舗様によく相談しながら、実際のお客さんの動きや流れを見に行ってPOPやプライスカードの書き方、商品の見せ方に注目して工夫をしながらPDCAを回しました。
2.3.は意外にも向こうからやってきました。地元店舗さんとしっかりと協力関係ができてきたので店舗さんからご紹介頂いたり、同じ店舗に商品を出している他社さんからも同じ地元だからとご紹介頂いたり手助けをしてもらいました。
私の場合はとてもラッキーだったと思いますが、実はこの短期目標を立ててから1ヵ月もしなううちに地元百貨店様とのお取引が始まりました。創業1年と半年ほどの事です。短期目標をすべてクリアする前に決まってしまったのですが途中でやめずに目標を達成する努力をしていました。

東京の百貨店さんで販売されるようになれた

地元百貨店さんで商品を取扱ってもらうようになり、ちょうど時期も合っていたので冬のギフトセットの販売も始まりました。
急に出荷数が増えるのでギフト対応で精一杯でしが、その間にも東京の百貨店さんへのお話しを数件頂けるようになっていました。
これは地元熊本県での知名度が上がったこと、販売実績がしっかりとしてきて相手方も安心して商取引ができると思ってもらえたからだと思います。
何よりも地元百貨店さんで販売できていること自体が大きく評価され、商談するほとんどの会社さんはそのことを知っていてくれました。
この冬のギフトが終わった2021年の春に私の作った商品は東京都の百貨店さんで販売されるようになりました。

地道な活動が功を奏した

今回のお話し、私はとてもラッキーだったと思います。
でもしっかりとした商品とデザイン作りができていたこと、長期目標・中期目標があったので個別の短期目標の立案がしやすかったこと、何よりも自身の商品の特徴がはっきりしていて地元での知名度と地位の確立がしやすかったことから、ある意味なるべくして到達できたと考えています。
この経験を生かして私は「小規模食品メーカーの作り方~企画から販売開始までの実践講座~」を行うようになりました。これまでお話ししてきた実際のノウハウをまとめて商品の企画から初めての販売店さんを獲得することを目標として皆さんと一緒に作り上げていけたらと考えています。
もし私と同じ様に夢を実現してみたい、こんな時代だから自分で生きるすべを身に付けたい、そんな思いのある方の最初の一歩のお手伝いができたらきっと楽しいでしょうね。

今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
夢は勝手には叶いません、自らの一歩からしかはじまりはないのですから

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