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一歩進んで三歩下がる

わたしは昔から刀削麺が好きで、かつて渋谷に勤めていたときに足しげく通った店があるのだが、退職してから、渋谷には二度と行かないと決めたので、残念ながら他の店に行くしかないのだけど家の近くには刀削麺を出してくれる店がない。

そうゆうわけで、帰りに刀削麺を食べて帰るのを楽しみに月に一度メンタルクリニックに行く、さて今回は主治医に話したいことが、あるようでないような、まとまらないまま名前が呼ばれた。

どうですか?から始まり、薬は飲んでいるかどうか、それを飲むと症状はどうなるか、今の状態を質問されたたまま話す。

転職して心から良かったと思っているし、変な不安や緊張感から解放されて、気持ち的には明るいけれど、からだは疲れ果てている、なんかもう本当に疲れている。

結果、倦怠感という症状が出ているとして、それを緩和する薬が追加となった。

追加。。。咄嗟に薬を飲むことから抜け出せなくなる未来への不安を伝えたら、主治医はそれを丁寧に否定し、うつ病は一時的に良くなったって自己判断で薬を辞めててしまうと、再発する可能性が高くなり、かえって薬がやめづらくなることから、薬から抜け出せないイメージがあるけれど、まずは症状を抑えるために、薬をしっかり飲む(飲みたくないならしっかり休養するか)して、徐々に減らしていくということらしい。

主治医のゆうことを聞けばがっかりすることではないのに、めちゃくちゃがっかりした。

山口一郎がただの病人になりたくない、ミュージシャンでいたいと思うように、社会人として母や妻としてちゃんとしていたいと思う自分が自分を苦しめているのだ。

フルタイムで働いて、土日祝は少年野球の送迎や見守り、家の掃除して買い出しして作り置きして、ゆっくり休める時間がない。わかっている。

しっかりと休養をとらずに、転職をしたひずみが今きているってことだ。

刀削麺はスイッスイッって鍋の中に放り込まれる。瓶ビールでモヤモヤを流し込みながら、ぼんやりとそれを見ていた。いつも美味しく感じるのに今日はボヤけた味に感じた。

さて、サカナクションでも聴きながら帰ろう。




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