【目印を見つけるノート】1697. 日々大切に生きていく
先日、実父の逝去に伴う喪中のお知らせを送れる方にお出ししたのですが、お返事を下さった方がいらっしゃいました。ありがとうございます。
年賀状は個人的にいろいろあって、2018年ごろからあまり出さなくなっていたので、恐縮するばかりです。
ご返信をいただいた中には、同じく喪中の方も複数いらっしゃって、ああ、不義理をしているなと猛省するばかりでした。大学の頃の友だちが教えてくれたのですが、先輩や後輩にも亡くなった方がいるとのことで、ショックでした。
訃報を多く受けるようになったのは、30代からでしょうか。
初めは親御さん世代でしたが、最近は同世代のミュージシャンの方が他界されるニュースもしばしば耳にします。
日本人の平均寿命は男性が81.09歳で、女性が87.14歳だそうです(AIの検索結果)。平均なのだから実際はマチマチだろうと思っていましたが、夏に亡くなった父と伯父が82歳でしたので、おおむね合致していました。それで人の不在に納得するわけではないのですが、定めというものについてしばし考えました。
この前、漢文の講座で習ったお話をひとつ思い出しました。『捜神記』巻三の『顔超増寿』というお話です。
管輅(かんろ)という占い師が山東省を訪れたとき、顔超という青年に早世の相が出ているのを告げると親が何とかしてほしいと頼みます。すると管輅は、「清酒一樽と鹿の干し肉一斤を用意して、卯の日に麦を刈った地の南にある大きな桑の木の下に行くように。そこには碁を打っている二人がいるから、何も言わず酒を注ぎ続け、干し肉は置きなさい。何か聞かれてもただお辞儀をしなさい」と言います。
顔超はそこへいき、碁を打つ二人のところで言われた通りにします。二人は碁に夢中で顔超に気づきませんでしたが、そのうち北側の人が「何でここにいるんだ!」と顔超を叱ります。言われた通り顔超は黙ってお辞儀をします。すると南側の人が「もう飲み食いしているのですから情も湧くではないですか」と宥めます。すると北側の人は「この人の寿命はもう決まっている」と閻魔帳(のようなもの)を見ます。「どれどれ」とその帳面を見た南側の人は「十九」と書いてあったところにレ点を入れて「十レ九」にします。
それで顔超の寿命は90歳になりました。
顔超が戻って報告すると、管輅は説明します。
「北側に座っていたのは北斗で南側は南斗です。北斗はひとの死を、南斗は生まれた日を司っています。人は南斗から北斗に向かうので、お祈りする時は北斗に向かって祈るのです」
※訳をそのまま写せないので短く変えています。
『捜神記』は4世紀の東晋時代の短編小説集です。
このお話はとても面白いなと思って聞いていました。北斗と南斗(星で、神様ですね)の役割もですし、レ点で寿命が90になるのにはつい笑ってしまいました。そして、昔から人はそれぞれの定めがあることを感じていたのだなとも思うのでした。
週末はまた漢文の講座があって、楽しみです。それからまた下北沢に流れてBLUESのお話を聴きに行きます。扁桃腺は少し治まってきましたので、万全にしたいと思います。
今言えることは、
日々大切に生きていくということですね。
それでは、今日の曲です。
Thee Michelle Gun Elephant『Strawberry Garden』
一昨日はチバユウスケさんの一周忌でしたね。私はこの曲の入っている『Cult Grass Stars』をリアタイでよく聴いていました。見には行けませんでしたけれど。トップの『トカゲ』という曲が一番好きですが、今日の曲もいいなと思いました。
ハードなイメージなのに、いちごとかトカゲとか、パンを焼いていたりするのがいいなと思いました。
合掌。
それでは、お読み下さってありがとうございます。
尾方佐羽
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