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負けヒロイン論 ラノベ『幼なじみが絶対に負けないラブコメ13』

 二丸修一氏の『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』シリーズ、堂々の完結巻である13巻を読みました!

 本ブログには、ネタバレがありますのでご注意ください。


電撃文庫「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」(https://dengekibunko.jp/special/osamake/)より引用。


 本作のあとがきで、二丸氏は『負けヒロイン』の定義に、以下の三点を挙げていました。

1.運命の巡り会わせ・タイミングが悪かった
2.明らかなミスをする
3.積極性・執念に欠ける

二丸修一著「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」あとがきより引用。

 二丸氏によると、これらを兼ね備えた負けヒロインである志田黒羽が、最後には”勝つ”ラブコメを書いたとのことです。

 まず一点目に関しては何も言う事はないですね。運が悪かったり、タイミングが悪かったりで、黒羽の思いが果たせなかったのは間々ありました。
 二点目に関しては、今作の実質的な出発点である一巻のラスト、主人公の丸末晴の告白を公衆の面前で「ヤダ」と拒否した、あの事件です。黒羽はこの出来事により、可知白草や桃坂真理愛と異なって、言い訳のしようもなく明確に末晴にダメージを与えています。
 三点目の積極性に欠けるについては、黒羽の最初の告白が遅かったことです。作者曰く、もし末晴が白草に初恋する前に告白していればすんなりいっただろう、ということでした。

 以上のように、黒羽は負けヒロインの要素を持っていますが、一つだけ例外があります。
 それは、とてつもない「執念」を持っていること。

 黒羽は、その執念による策略行動力によって、自身の”負け”要素を克服したのでした。

 シリーズを通して描かれたヒロインレースにおいて、黒羽は他二人と比べて、マイナススタートだったと言っていいでしょう。これは、主人公の末晴にとってだけではなく、本作の読者に対してもそうであったはずです。
 しかし、末晴に再び恋愛対象として強烈に意識され、白草と真理愛と互角に渡り合う姿に、私たち読者もまた彼女を好きになりました(ちなみにブログ主の最押しは黒羽です)。

 私は叫びたい。志田黒羽は間違いなく、最強の幼なじみだ、と。


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