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紫色の(鮮明ではない)花が咲いているではないか
週刊 アーティスト・ジャパン『長谷川潔』改訂版(デアゴスティーニ、2008)の版画「堀口大学訳詩集『月下の一群』表紙」(1925年の本の絵。4ページ)。花に、目と鼻と口があるようだ。中公文庫の「日本の詩歌」の1冊、『訳詩集』(1976)では、上田敏 訳『海潮音』の詩などが読めて、堀口大学 訳『月下の一群』の詩も読める(204~277ページ)。佐藤春夫は『月下の一群』を読んで「ぽっかりと花がさいているではないか」と言っていた(この中公文庫の解説で、河盛好蔵が引用している。373ページ)。長谷川潔の、(目と鼻と口があるような)花の版画を、277ページで見ることができる。その絵は、この中公文庫では紫色だ(鮮明ではない)