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【月の子どもと星の子守唄】第5回 睡眠が陰陽のバランスを整える
助産師しほさんによる「月の子どもと星の子守唄」第5回は「睡眠」について、お話していただきます。
人生の3分の1を占めるといわれる睡眠時間。
忙しいからこそしっかり考えていきたいですね。
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こんにちは、助産師のなかつかしほです。
日が落ちるのがとても早くなり紅葉もちらほら、すっかり秋モードになりましたね。
朝晩の冷え込みがありますが、皆様心も体もポカポカでしょうか?
私は湯たんぽを引っ張り出しました。
就寝前に湯たんぽの上に腰を乗せ(骨盤上位という姿勢)になり下腹部をオイルマッサージし、そのあとはうつ伏せで湯たんぽの上にお腹を乗せ自己流子宮ポカポカを行ってから足元に戻しぐっすり寝ています。
第3回でお伝えした大切なことに睡眠を書いたので、今回は睡眠について少し深くお伝えしたいと思います。
yin yang 陰陽のバランス
世の中のものは陰陽でできていると聞いたことはありますか?
陰と陽 影と光 夜と昼 女性性と男性性
どちらが良い悪いはなく、どちらもバランス良くあることが大切と言われています。
この陰陽は体にとって大切な自律神経にも当てはまります。
陰→副交感神経 陽→交感神経
この言葉は一般的にも知られるようになってきたのではないでしょうか。
教科書的に説明をすると、自律神経は心臓・血管・消化器・瞳孔などにはたらきかけます。
交感神経が活動的になると末梢血管が収縮します。
心拍数は増え収縮力は増大し瞳孔も散大、唾液や消化器系の分泌は減ります。
この状況はライオンが獲物を狙っている時の様子とよく例えられます。
簡単にいうと、獲物を捉えようと目を見開き攻撃的になり、心臓はバクバクと激しく動き、脈も大きく波打っていて血圧は高い状況、美味しそうとよだれが出るのはまだまだ、緊張状態なので喉はカラカラです。
副交感神経は交感神経のほぼ逆と考えるといいです。
のんびりとリラックスしている状況を想像してください。
心臓のドクンドクンという音は聞こえずゆっくりな心拍数となり、安心しているので目は見開いていません。
末梢の血管も拡張しているので指や足の先まで血が巡り暖かく、酸素や栄養が届きやすい状況です。
消化酵素も分泌され腸の動きも良いです。
この二つの自律神経がバランスよく働いている状況が健康といえます。
過労が続いて心身へ何らかの症状が出てきた人が自律神経失調症だったと聞いたことはありませんか?
これは調和を失った状況で現代人にとっても多いです。
どちらかというと交感神経(陽)が優位になってしまっている人をよく見かけます。
交感神経は上記に書いたとおり攻撃の姿勢です。
人間は動物なので身の危険を察知するとすぐに反応しなければなりません。そのため交感神経への刺激が入りやすいので、情報過多・人が多い状況では交感神経が常に優位となりやすいです。
仕事もしっかり、脳や体を動かして取り組む人が多いと思います。
ぎゅっと集中してパソコン画面を見てあれこれ考えますよね、心臓バクバクとまでは行きませんがどうしても交感神経が優位になりやすい状況となってしまいます。
この状況は決してだめではありません、日中は陽が出ている状況なので陽を使うことは合っているのです。(途中で伸びやお茶時間を設け息抜きが必要ですが)
日が落ちる頃からそのモードを少しずつダウンさせ、陽を減らしていくことが必要になってきます。
のんびりご飯を食べ、ゆっくりお風呂に浸かり温め、全身にしっかり酸素と栄養を巡らせます。
そして、最も深い陰の時間(24時)になるまでに活動を終え眠ることで足りなくなった陰を増やします。
すると陰陽の調和ができ、心も体も整います。
この陰陽を調整する睡眠の時間を大切にしないと陽が優位となったままになり、心身の不調をきたします。
ずっと寝ていて陰ばかり増えるのもよくありません。
やる気が起きなくなったり、体の運動が停止しすぎると筋力低下や血の巡りが滞るのです。
睡眠の効果
睡眠が自律神経に作用していることをお伝えしましたが、そのほかにもたくさん大切なことがあります。
脳には扁桃体という恐怖や怒り、攻撃性の感情、不安などの感情と関わる部分があり、睡眠不足の人はここの反応が高くなるという実験結果も出ています。
すぐにカッとなって攻撃をしてしまったり、不安が増大しうつ状態に立ってしまいやすいです。
その人本来の性格ではない脳の反応に振り回されてしまうことがあるのです。
産後はほとんど眠れません。
授乳・おむつ交換・抱っこ・授乳の繰り返しです。
睡眠不足に加えホルモンの変動もありママの心身のバランスが乱れ、パパに対して優しくなれなかったり、赤ちゃんを育てることに不安になってしまうことがあります。
1、2日の睡眠不足でも辛いのに1ヶ月以上継続するのです。
周囲の思いやりや協力はとっても大切です。
妊娠後期には「これがあると眠れる」というグッズや音楽や香りを見つけておくといいですね。
ほんの少し手が空いた時に副交感神経を作用させて眠れるように、妊娠期から体と脳に反応させておくという方法です。
簡単にはいきませんが一つの方法として覚えておいて欲しいです。
他にも入眠を促す方法として、40℃20分以上の入浴が効果的です。
深部がゆっくり暖かくなり、心拍数を増やさず全身をあたため、お風呂を上がってからの緩やかな体温の下降が良い睡眠へ誘います。
寒い時は電気毛布などの暖かさがずっと続くものよりも、徐々に温度が下がる湯たんぽがおすすめです。(低温火傷に注意してください)
また、睡眠の効果として副交感神経がしっかり働くと消化もよくなり胃腸が元気です。
胃腸の元気は皮膚にも関連するので、良い睡眠は美肌にもつながります。
そのほか睡眠がもたらす効果はたくさんあります。
陰陽のバランスが整うと本来の直感力が冴え仕事のヒントがビンビンきたりするので、質の良い睡眠が取れるよう、寝室のコンディションも整えましょう。
「家族」にとらわれず、みんなで
今回も生理学的なお話が多くなってしまいましたが、体を整えるには睡眠が大切です。
睡眠がとりづらい産後は少しでも良い睡眠が取れるような環境と、他の人でもできることは遠慮なく依頼することが大切です。
産後しばらくはママと赤ちゃんはまだ一体な時期なので、ママのしんどさは赤ちゃんにも伝わります。
家族にいなければ行政・民間なんでも良いです。
妊娠出産という誰にも変わってもらえない貴重な経験をしたのですから、育児はママを中心とし、みんなでするものです。
これからの時代では「家族」にとれわれなくていいのです。
家族も忙しく頼めないのであれば、行政・民間に委ねましょう。
自分の心と体が心地よくいられるように。
それは赤ちゃんのためでもあります。
妊娠中からどこに協力を得ようか調べておいて欲しいです。
睡眠から、産後のことにまで飛んじゃいましたが、睡眠の必要性についてお伝えしました。
ありがとうございました
2020年10月10日 ⚪︎月のひかり⚪︎ イベント終了しました⭐︎
妊婦さんや産後の方はいらっしゃらなかったですが、子宮に関するワークと骨盤の歪みから見る姿勢、冷えから見るツボ(自分でやるお灸)などを助産師みえさんと提供しました。
とっても楽しくて、いらした方も元気に帰られたので嬉しかったです。
助産師という名前から妊産婦に特化した職種と思われますが、英語では『Midwife』といい『女性と共に』といわれるように、女性が本来持っている美しい光を輝かせられるお手伝いをする人です。
指導ではなく情報や方法を提供する人です☺︎
「一緒に遊びませんか」のスタンスでいる二人なのでふらっと遊びにきてください。
これからも面白い場を提供できたらと思います。
副交感神経に作用するのでは?と思う本のご紹介
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○ 太陽の恵み 10月 ○
今回ももうスペースがありません。。。
11月旬のものをさくっと。
キノコ類に春菊、白菜といえばお鍋。
芋や生姜、人参などの土の中に眠る
お野菜もたくさん出る季節!
炊き込みご飯や煮込み料理で出汁までたっぷり
味わって温めましょう。
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ABOUT -お話を聞かせてもらった人ー
なかつかしほ
助産師、看護師、農家
月の助産院プロジェクトメンバー
星の本屋
京都府出身
農家の家に生まれ育つ
田舎が嫌で高校卒業後、都会へ出て最高な人たちと出会い
楽しい日々を過ごす
看護師10年目に助産師というキーワードが降り注ぎ
今までとは畑違いの助産師となる
いろんなご縁から京都へ戻り、現在は助産師と畑仕事を行い
自然を堪能している
赤ちゃんが大好きな仲間たちによる月の助産院プロジェクトメンバーの1人
また、心が込められた本を届ける星の本屋でもある
「愛で生きる人」がモットー。
月の助産院プロジェクトInstagram:https://www.instagram.com/tsukinojyosanin/
星の本屋Instagram:
https://www.instagram.com/hoshi_books/