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80歳の壁
和田秀樹著「80歳の壁」と「80歳の壁 実践篇」を読みました。
平均寿命と健康寿命
日本人の平均寿命は、男が81.47歳、女が87.57歳。まだまだ先と思っていましたが、平均寿命とは別に健康寿命というものがあるようです。日常生活に制限のない期間の平均というのが定義で、要するに健康に暮らせる年齢。これが男で72.68歳、女が75.38歳です。平均寿命と健康寿命の差、男9年、女12年は、日常生活に制限がでてくる期間です。
私は現在71歳なので、後1年で介護が必要になるのでしょうか?
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これは大変です。他人事ではありません。
平均寿命というのは0歳の平均余命で、71歳男の平均余命は15.23年なので、平均して86歳までは生きられることになります。それなら後1年ではなく、後6年程度は健康でいられる可能性が高いということですが、それでもたった6年!
無対策では80の壁を乗り越えられません!
どうすればよいかを「80歳の壁」で学ぼうと思います。
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死因
厚生労働省の人口動態統計から死亡原因を調べてみました。全年齢では「がん」がトップで「心疾患」「老衰」「脳血管疾患」「肺炎」と続きます。これは65歳以上の年齢層で見ても同じです。(下のグラフ参照)
老衰は最高の死に方なので喜んで受け入れるとして、ガン、心臓、脳などで死ぬのは嫌です。これらを回避する手段はあるのでしょうか。
それと死因には直結しないものの、心配なのが認知症です。認知症になって長生きするのだけはどうしても避けたいと思います。
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じゃあ、どうすればいい?
このような心配に対して和田氏は冷たく言い放ちます。
「80歳を過ぎたらほとんどの人にガンがある」
「認知症は必ずやってくる」
要するに、ガンも認知症も、年齢を重ねたら避けることができないようです。この現状に対しての和田氏のアドバイスは単純明快です。
「80を超えたらガンがあるのだから、ガンにならないための我慢など無意味」
「好きなことをして、好きなものを食べることで、免疫力が高まり、ガンの進行を遅らせる」
「どうせ認知症になるのだから、今のうちに好きなことをして楽しむ」
「好きなこと、新しいことをすることで、脳が活性化し、認知症を遅らせる」
「好きなものを食べる」
「好きなことをする」
「今のうちに人生を楽しむ」
和田氏が言いたいのはそれだけのようです。良書ほどメッセージはシンプルです。でも、それでは本にならないので、具体的にどうすればよいか、いろいろな提案をされています。
なぜ人は80歳を境にがくっと衰えるのか?
それは80歳という節目のいい年に何かをやめる人が増えるからです。
「運転をやめる」「習い事をやめる」このように何かをやめると外に出かける機会が減り、頭や身体をあまり働かさなくなり、心身の衰えが加速度的に進むのです。何かをやめることが健康寿命を縮めるのです。
「やめない」こと、「我慢しない」ことが健康寿命を延ばす要諦です。
これからやろうと思うこと
私がこの本を読み、80歳の壁を超えるためにこれからやろうと思うことを、以下に書き出してみました。今、そう考えていても、きっと忘れてしまうでしょうから、その時にまた見返すためでもあります。
健康診断は受けない・薬は飲まない
これまで毎年健康診断を受け、その結果に一喜一憂してきました。でもリタイアをきっかけに、もう健康診断を受けるのはやめようと思います。
戦後、平均寿命が延びた。特に女性の延びが大きく、男性と女性の平均寿命の差は広がった。健康診断は主として職場単位で行われるため、男性の方が女性より圧倒的に高い割合で受けている。健康診断が寿命を延ばすのであれば、男性の平均寿命が女性を上回ってもおかしくない。
医者は患者ではなく数値を見て、その数値をいわゆる「正常値」にするために薬漬けにする。あるいは小さなガンが見つかったといって、臓器を切り取る。その結果、体が不調になり寿命を縮める。
体の不調があって診断を受けるのならともかく、元気いっぱいなのに健康診断で「悪い数値」が見つかり、数値を「正常化」する薬で体調を壊す。これってやっぱりおかしいです。高齢になればなるほど、個人差が大きくなります。平均の数字は意味をなさなくなるのです。
それに「悪い数値」になっているのは、必要があってのことです。なぜそうなっているか、その根本原因を正さず、数値だけを「正常化」するのは、身体が全体のバランスをとろうとしているのを妨害することです。必ず悪い影響が出てくるのではないでしょうか。
循環器内科の医師は動脈硬化を予防するためにコレステロールを下げるように指導します。しかしコレステロールを下げると免疫機能が低下し、ガンが進行したり、感染症にかかりやすくなります。
臓器別診療は高齢者にとって悪い方向に転がることが多いのです。
血圧、血糖値、コレステロールは三大悪のように言われています。心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中などのリスクにつながるからです。しかしその数値を下げるために薬を飲むと、体がだるい、頭がーぼーっとするなどの状態が引き起こされます。免疫機能が落ちて病気にかかりやすくなります。
以前から「健康診断というのは病院がお客様を増やすためのマーケティング活動ではないか」と思っていました。和田氏の指摘に納得なので、もう健康診断を受けるのはやめる、様々な数値を正常化するための薬は飲まない、と決めました。
ガンは治療しない
ガンは死因の最大のもので、誰もが恐れる病気です。私も怖いです。なりたくありません。でも、もしガンですよと言われても、「手術」「抗がん剤」による治療はやめようと思います。
ガンは一つの細胞から始まり、10年ほどかけて1センチ大の腫瘍になります。転移するガンの場合、その間に間違いなく転移しています。
年を取れば取るほどガンの進行は遅くなり、転移もしにくくなるので、何もせず放っておけばいいというのが私の考えです。
ガンの治療は切るにしても化学療法にしても、体へのダメージは甚大で体力も大きく落ち込みます。
長生きすることを優先して体へのダメージを受け入れるのか、寿命が短くなったとしても、元気でいることを優先するのかの選択です。
未来がわからないだけに難しい選択ですが、私はたとえガンが見つかったとしても、手術や化学療法による治療はやめ、残された人生を楽しもうと思います。
我慢をやめる
幸いにしてリタイアしたので、仕事で嫌なことや無理なことを我慢しながらやる必要はなくなりました。それなら、もう全てのことに対して我慢するのはやめようと思います。嫌なことはやりません。やりたいことだけを楽しみながらやります。
食事については、糖質制限をしています。とは言っても、たまにはご飯も食べますし、ピザ、ラーメン、うどんなどを食べることもあります。
炭水化物の食べ過ぎにならないよう意識してはいますが、我慢はしていません。その分、肉、魚、野菜をたくさん食べているので、食生活には十分満足しています。
お酒も飲んでいます。まあ程々にですが。
その結果かどうか、今のところ、身体も軽く、悪いところはありません。これまでの健康診断でも、血圧・血糖値・コレステロールなど、全てが正常値でした。無意味な数値かもしれませんが、ちょっとは安心です。
運転免許は返納しない
75歳以上のドライバーに「認知機能検査」が義務付けられたり、高齢者の事故をテレビが大ニュースにして「高齢者の運転は危険」と印象付けたり、高齢者いじめが横行し、「免許を返納せよ」との圧力がかかっています。
免許を返納すると、6年後の要介護リスクは2.2倍になります。
免許を返納すると、行動範囲は間違いなく大きく狭まります。やりたいことをやるのにも大きな制限がついてきます。その結果、何もしない時間が増え、認知症が進行することにつながるのではないでしょうか。
私は免許返納はせず、車は保持し続けようと思っています。本当にボケるころには自動運転車ができるでしょう。
毎日歩く
仕事のための通勤がなくなり、部屋にこもる時間が長くなっています。これではまずいので、毎朝の散歩を習慣にしています。今のところ、40分程度ですが、今後、いろいろな散歩コースを開拓して、毎日一時間弱の散歩を楽しもうと思います。
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散歩には意外な効果もあります。自然の光に当たることでセロトニンが分泌され、心が落ち着き、頭の回転をよくします。
心と体が動かなくなることはうつ病の大きな引き金になります。
outputを続ける
リタイアすると、どうしても人に何かを伝えるという機会が少なくなります。本を読んだり、新しい技術を身に着けたりすることも、必要に迫られることがないので、おろそかになりがちです。
なので、このnoteやブログなどでのoutputを続けようと考えています。outputは最大の勉強です。本を読んでわかったつもりになっていても、いざブロクで紹介しようとすると、わかっていないことがわかります。
outputによってモチベーションを維持し、楽しみながら頭を使っていきたいと考えています。
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