五島でいっしょに過ごした20日間
薬剤師 × 英語大好き はるかと
離島暮らしのクリエイター まきこ。
道を外れた薬剤師2人が送り合う「はるまき交換日記」
今回はまきこがお届けします。
はるか日記を読んで
今日の本題に入る前に、まずはお父さんとのこと、話してくれてありがとう。
わたしはまだ親を見送った経験はないけれど、中学3年生のとき大好きな祖父を亡くして感じた気持ちを思い出しながら読んだよ。
とくに血縁者の場合、目に見える形でのお別れはかえって、見えない形での距離を縮めてくれることもあるのかな。
たくさんの命の繋がりがあって今のわたし達がいるんだって考えると、一人でも一人じゃない心強さを感じるし、紡がれた命を大事に生きようって気が引きしまるね。
あの頃と比較すると、今回の親友とのお別れはまたちょっと違う感じかも。
彼女のことはたびたび思い出すし、今も涙があふれる日はあるけど、彼女が近くで見守ってくれているって感覚はまったくないんだよね。
たぶん、わたし全然心配されてないのだと思う。笑
そういう意味でも、彼女との関係はほんとうに上でも下でもない、対等なお友達だったみたい。
お子さんが奈留島に暮らされているから、ご自宅にときどきお参りすることで、彼女にはこれからも近況報告を続けていけたらなって思うよ。
見守られてはいなくても、またいつかいっしょにお話できる機会が訪れたら、その時にも彼女が笑ってくれる今を生きていたいしね。
はるか、3回目にして20日間の五島旅
3/21~4/9まで過去最長の20日間、奈留島に遊びに来ていたはるかちゃん。
あっという間の時間になることは予想できたけど、それがここまで濃い時間になるとは、お互いに想像もしていなかったよね。
いわゆる観光名所にも行ったし、五島のアートも巡ったし、この季節らしくお花見ピクニックをしたり、職場体験したり、それ以外にも奈留島や福江島でたくさんのイベントや集まりに参加したね。
わたしが今五島で近い距離で関わらせてもらっている人たちは、もうほとんど紹介できたんじゃないかなぁ。
持ち前の好奇心と行動力で、どんなお誘いにも
「行きたい!」「参加したい!」「やりたい!」
と2つ返事で応えて、実際の集まりでも参加者全員に話しかける勢いで、余すことなく滞在期間を満喫していたはるかちゃん。
「縁を繋いでもらってありがとう」
って何回も言ってくれたけど、全部はるかちゃん自身が引き寄せた縁だよ。
むしろわたしの方が、どこに行ってもアクティブに動きまくり喋りまくるはるかちゃんに、繋がりの輪を広げてもらっている感覚でした。
今回はるかちゃんと会って、過去1番に長い時間を共にして思ったのは、やっぱりわたし達は正反対だなぁってこと。笑
それなのになぜか、一緒にいると居心地が良くて、どんな集まりでもはるかちゃんといたらお互いが生かされる感覚があるのが不思議だったし、この関係が20年近く繋がり続けていることを、あらためて面白いな、ありがたいなって再確認できた20日間になりました。
詳しくは次のはるか日記で聞けるだろうけど、この旅でたくさん自分自身と対話して、来た日と帰る日では思考も表情も変化していたはるかちゃん。
旅を通してどんな気持ちの変化があったのか、五島の見え方は変わったのか、次はどんな道に進んでいくのか、はるかちゃんの物語の続きを楽しみにしてるね。
そして、もうすっかり第二の故郷になっただろう奈留島や福江島にも、またいつでも帰ってきてね。
新しい春のはじまり
毎年春になると、親しくなった友人との海を超えた別れが訪れる奈留島。
この町で迎える4回目のこの春も、3年間の島留学を終えた高校生や異動が決まった同世代の友人たちが、何人も島を卒業していったよ。
フェリーがゆっくりと去っていくお別れのシーンでは、一緒に過ごした記憶が呼び起こされてじーんとならずにはいられない。
だけど今年ははるかちゃんがいてくれたおかげで、寂しさに浸りすぎず、というか浸ってるヒマもないくらい、今日まで濃く豊かな時間を過ごしてこれました。
別れは寂しいけど、そう感じられるほどのめぐり逢いだったこと、知らない町にも友人がいること、知らなかった町が身近になっていくこと、親しくなれた暮らしの数だけ自分の人生も拡がっていくこと…
そんな風に与えられた幸せを数えながら、わたしは今年もこの町で歩いていってみようと思う。
そして、お別れの後には必ず、また新しい出会いがやってくる。今年もさっそく、次々とびっくりするような人やお仕事との出逢いをいただいてるよ!
これから自分の暮らしがどう変化していくのか想像もつかないけれど、何かの物語が形になる日が来たら、はるかちゃんにもまたここで報告させてくれたら嬉しいな。
次の日記も楽しみにしてるね。