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ワクチン接種と心理的バイアス
予防接種を受ける人もいれば、受けない決断をする人もいる。
あなたは予防接種に賛成派だろうか?
近年アメリカでは、「ワクチン接種が自閉症スペクトラムを引き起こしているのではないか」という考えが幼児をもつ保護者の間で語られる様になった。
これに対し、自閉症スペクトラムの教育機関等は否定しているのだが、なかなか世間には認知されていない。
この疑問を払拭するため、ハリウッドの著名人や政治家も予防接種の安全性と積極的な接種をソーシャルメディアで呼びかけたりしているのをよく見る。
現状アメリカでは、医療従事者やハイリスクにある人がコロナのワクチンを優先的に受けている。私のアメリカにいる医療従事者の友達も接種した。
だが今回のコロナのワクチン接種も副作用を懸念されている予防接種の例外ではない。
この状況下でも、コロナのワクチン接種を受けないという選択をする人もいるし、接種の義務化は現段階ではなされていない。
今回は既にコロナのワクチン接種を受けた医療従事者達が安全性を訴えたり、アメリカの議会の下院であるコルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)が実際にワクチン接種を受けているところを自身のソーシャルメディアのアカウントからライブ配信して、積極的な接種を呼びかけている。
あなたはこのワクチンを受けるだろうか?
ワクチンの接種問題に関して、いくつかのバイアスが考えられるが、今回は不作為バイアス(オミッションバイアス: Omission Bias) について紹介したい。
不作為バイアスとは、「行動することよりも、しないことを好む」というバイアス。
何かを「しないこと」というのは、結果に関わらず、「すること」よりもかなり害がないと見なされる。
結果は同じなのに、直接手を加えなかった人は、責任や罪に問われにくく、道徳的であるとも思われる。
スポーツでは審判は、「間違った判定を下すこと」を、「見逃すこと」よりも恐れている。
これは今回のワクチン接種にも言える。
ワクチン接種には、「接種によって副作用起こるリスクがある」と知った場合、「接種をしないこと」を好むというのだ。
「接種をしない」という決断によってもたらされる「結果」、つまり「病気にかかることのリスク」の方が「副作用が起きるリスク」よりも大きいのに、「接種をしないこと」の方が、安全に感じるというもの。
もうすぐ日本にもコロナのワクチンが来る。
あなたはこのバイアスに、はまっていないだろうか?
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