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揺り戻しの双極性障害①

今まで普通にやってきたことが出来なくなってしまった。
とは言っても無職の自分がやらなきゃいけないことなどたかが知れている。

掃除・洗濯・食事・入浴などの日常的な行動だ。
だからごく普通に外出したり仕事をしたりしている人達からすれば
「なんだ、高々それ位のことで」と思われるかも知れない。

でも自分にとっては深刻な事だ。

いつのまにか何もせず一日中テレビを見て思考を停止状態にしていた。
そしてそうなっていることに自分は気づいていなかったのだ。

唯一楽しみにしていたnote投稿もせず
ただゆるゆると過ごし何も考えられなくなっていた。
いや、考えたくないからそうなったのか自分でも良く分からない。

双極性障害というのは躁状態の時と鬱状態の時が繰り返し出現する。
その周期や変化のトリガーなどは良く分からない。

躁状態というのはテンションの高い状態と思われているかも知れない。

でも自分の感覚で言えば、
人並みに日常的な事が出来て
普通のコミュニケーションが出来る状態であることだ。
外にでたり、コンビニやスーパーで買いものが出来たり
誰かと話したり出来ることが躁状態なのだ。

そして現在の自分はいつの間にか鬱状態に陥っていた。

初期の体調不良でメンタルクリニックに通い始めの頃は会社に勤めていた。もっぱら仕事のことと人間関係の負担で参っていた。

もともと考えすぎたり心配性だった自分は
考えないようにするために
配信サービスのドラマやアニメを見続けると言う行為をしていた。
民放やニュースは情報が多すぎて一層不安や恐怖がつのってしまうので
見ないようにと主治医に言われていたからだ。

ただこの頃は不眠・不安・緊張も酷くそれでも仕事に行かなければ
と思っていたので思考が混乱していたように思う。

自分のことなのに自分の意思で決定することができなかった。
ただ流されるままただ生きていた。

どうやらその頃の自分に戻ったかのような状態になってしまった。

なぜそう思うかというと、夢を見始めたからだ。

もう12年以上前の思い出したくもない過去を毎晩のように見てしまう。
まるでフラッシュバックのように嫌な記憶が夢に何度も現れる。
そのせいで目覚めると汗だらけで酷い倦怠感と脱力感で
何もする気になれないのだ。

なにかそうなるきっかけがあったのだろうかと
振り返って原因を探してみても思い当たる事が見つからなかった。

だからこそ病なのだろうと思う。

双極性障害の躁状態と鬱状態の周期はまちまちで
数ヶ月ごとの時もあれば数年という場合もあるらしい。
期間が長いと病が治ったと思ってしまいがちだ。
早く社会復帰しなければとか自分が社会不適合者なのではないか
と言うことが不安や焦りとなって完治しないまま日常に戻り
再び状態が悪くなるというループに陥る。
そして徐々に鬱と躁の症状の振り幅が大きくなり悪化の一途をたどる。

理屈では分かっているのだが
早く普通に人並みに戻りたいと思う気持ちがそうさせてしまうのだろう。


続きは揺り戻しの双極性障害②で書きます。


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田中もなか
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