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江古田十条 ekoda jujo
2020年9月25日 08:59
雨が降っている雨にはハズレがない雨が降っていると嬉しい雨に濡れるのは嫌じゃない雨傘をさして動くのが鬱陶しいだけだ雨の日にだけ音がある雨じゃない日には曇りにも晴れにも音はない雨の日にはお気に入りの音楽さえ必要ない雨をテーマにして作られた楽曲が雨そのものより音楽的だったことは一度もない雨には捨て曲がない雨が至高の純音楽雨音が好きだ雨が好きだ
2020年9月23日 12:39
もう誰かのせいにしない自分のせいにしない他人のせいにしない自分の力でどうにかできないことに心を痛めないようにしたいもう何かのせいにしない環境のせいにしない境遇のせいにしないもうジタバタしないダメなら終わり誰だってそうだ私だって例外じゃない責苦の塔をひたすら積み上げるためだけにここにいるわけじゃない
2020年9月18日 20:12
嘘に慣れて何もかも信じられなくなる前に話そうこのまま先行くことは誰かの屍を越えて行くこと望まぬ未来感じたらそこが分水嶺かもしれない勘違いで始まっても引き返せる内に戻っておいて嘘に慣れて何もかも霞みがかって見えるなら逃げよう言葉の裏探っても分かることなんてもう何もない
2020年9月16日 03:04
メスカリンバトミントン三毛猫の三つ子肘と膝がくっつく三環系サーターアンダギー火星の雨期細目でプロポーズ雪崩式新郎新婦入場結婚式の12次会気球に乗ってタイタンまで月から援護射撃ノーミスでザナドゥ真夜中のサンディエゴ酔っ払いからチップギターノイズで鎮魂塩鯖に塩古城の夕暮れ伸身の土下座盗聴マイクで告白政治家のサンバ官僚の牛追い祭バラエティ番組と全く同じ幻覚深夜ラ
2020年9月14日 08:27
同じような顔と体躯で寸分違わぬ思想と言語で構築された出来のいい贋作個性も何もありはしない3分の1は売り渡し3分の1は夢の中残りの3分の1は物言わぬ路傍の石のようにありとあらゆる理不尽を受け入れながら無機質にただ転がっている
2020年9月13日 09:12
そうではないかと思っていた何もないということ虚無的であるということ全てくだらないということそれを知りつつ生きることを選択しているということならば書き綴れ歌え踊れ祈れ叫べ描け見出せもしくは放て不協和音をノイズを徹底的に無慈悲に
2020年9月12日 09:30
傷口に染み入る痛みはどこへ飛ばしてしまえばいいだろうかあの空の高みまで飛んで行けばあの雲の破片ごと吹き飛ばしてくれるか朝焼けが照らし出すその顔叩いて目を覚ましてしまえば始まれるこの陽の光だけ浴びていればこのまま変われると確信していたのに塞いでも塞いでも溢れ出す何かをこの手で壊せたらいいのに走っても走っても追いかけてくるもの引き離すことなど出来ない
2020年9月10日 09:08
星の数ほどいる人々の中でそれぞれが何を想う聞こえないフリして見えないフリしてだましだまして生きていくのも辛いなぁ湧き上がる歓声横目で見ながら「これでいいのか」と自問自答ああこれくらいの痛みで意識を飛ばした願わくばもう少しだけ強い精神を昔のこと思い出すたび虚しくなって後悔ばかりしてたんだな今更ながら今でも変わらぬまま
2020年9月9日 02:35
右を見ても左を見ても変わらない風景退屈な日常を受け入れる代わりに与えられる安心感の象徴のような景色に一定の価値を見出すには「あの時は確かに幸福だった」という揺るがない過去が必要不可欠それがなければこの先も変わることがないことを約束された景色を視界に認めながら生活することはあまりにも苦しいなんの愛着もない風景が日に日に色をなくし寂れ
2020年9月7日 23:28
連れて来られた町を出て行くこともせず何もできないまま時間だけが過ぎてしがみついたまま固まったセミの抜け殻のようにただ貼り付いている長く伸びてきた町の影に触れて私の影は辺りの影ともう見分けが付かなくなってしまった下を向いて影と重なってる間にさっきまで貼り付いていた抜け殻はいつしか柔らかな風に揺られて音もなく そっと落ちて私を置いてどこかへ
2020年9月6日 06:48
顔も覚えていない名前も覚えていない遠い昔の友人何してるかなもう会うこともない偶然どこかで会ってもきっと気付けない同じ時間を共有してたただそれだけこの世にいるのか いないのかいなくてもいいさあなたもわたしもシルエットだけの関係性だけの記憶の中だけの存在夢かもしれないきっと会うこともないあまりにも淡い思い出記憶の隅の隅にただいるだけこの世にいるのか
2020年9月5日 08:15
いまさら何もかも捨てて遠くに行くだなんて捨てるものすらないなんてことは自分が一番よく知ってるじゃないかあんなに好きだった人の顔も声ももう思い出せない忘れた光より速くあんなに嫌だった嘘も予定調和ももう気にすらならない笑った夜明けより先に
2020年9月4日 08:39
何も見たくない何も聞きたくない何も話したくない何も感じたくない体の全ての活動を止めてただの石ころになって風化して塵になるまで何も思考することなく停滞していたいこんなにも乏しい感受性でさえもう我慢ならないほどに煩わしい
2020年9月2日 02:12
雨はいつかここへ戻って新しい種を育む風は去ってここは静か新しい鼓動を感じるしー耳を澄ませ瞼を閉じて聴こえる