おむすびロケのあった神戸市灘区を写真で紹介する
朝ドラを観ていたら出社が間に合わない生活になって、しばらく遠ざかっていたけれど、今季の「おむすび」だけは録画してチェックしている。
その理由というのも、地元である神戸市灘区が舞台となっているから。この記事では、ドラマの内容についてはとやかく言わず、過去に私が撮った写真、ドラマの画角に合わせて新たに撮った写真、地理の紹介をする。
願掛けしに来た五毛天神
ドラマ序盤では、幼少期の主人公が住んでいた平成6年(1994年)頃の神戸が回想シーンとしてたびたび出てくる。例えば、主人公が願掛けしに来た五毛神社さん。
商店街付近に住んでいる設定の未就学児が独りで来るには、けっこう坂を登ることになる。
神戸っぽい景色を担う掬星台
平成7年(1995年)1月の阪神淡路大震災で主人公家族は多くのものを失い、祖父母のいる糸島に舞台を移した。ドラマ序盤の舞台は糸島で、主人公が高校生までを過ごす。
専門学校生になる平成19年(2007年)に一念発起して家族で神戸に戻る。そんな神戸編の幕開けは、摩耶山の掬星台から眺めた風景をインサートして始まる。
インサートだけではなく、主人公達もデートや重要なシーンで見晴らしの良い掬星台に来がち。ロープウェーなのか登山してるのかは気になる。
アーケードができる前
神戸の変化を表現する舞台装置として、架空の「神戸さくら通り商店街」のアーケードがある。
アーケードができる前の風景は、「すいいち」こと水道筋1丁目商店街で撮影されている。実際には東西の筋であるところに、ドラマでは東端に阪急電車を合成して南北のように見せていた。
神戸では電車が東西に走る
神戸の市街地の地理について補足すると、海と山が近くて平地が狭い。海が見えればは南向きだし、山が見えればは北向きとなる。景色でだいたいの方角が分かる。
そんな狭い平地に阪急電車、JR、阪神電車が重複して3本並列に走っている。神戸人にとって、電車は東西向きに走るものである。
線路沿いは度々でてくる。王子公園の高架下のお店が「三宮」という設定だったこともあった。いろんな表情を見せてくれる高架やったんや。
アーケードができた後
ドラマの進行上は、久々に神戸に戻ると「神戸さくら通り商店街」にアーケードができていた。このロケ地は灘中央筋商店街である。
このあたりは、東西南北に複数の市場・商店街が繋がっており、先ほどの「すいいち」とは徒歩2~3分くらいの場所にある。
写真奥側のアーケード北端には、実際に阪急電車の踏切がある。このため、「神戸さくら通り商店街」のモデルは灘中央筋商店街と言える。
主人公の両親が理容店を構えるのはアーケードから一本入った路地という設定になっている。現実世界の商店街は、通りに面している店舗だけが組合に入っていて、一本入れば余所者になる。
このあたりは、一気にロケを済ませて、後はスタジオで撮るドラマの都合もありそう。
都賀川の炊き出し
ドラマの進行上で重要なイベントとして、栄養について学ぶの主人公が友達と力を合わせて取り組んだ「炊き出し」があった。
炊き出しのロケ地は都賀川で、先ほどの「すいいち」の西端にあるのは阪急ではなく都賀川である。神戸で防災イベントやるなら1月じゃないのか?とは思うものの、地元学生の灘チャレンジは春だし、まぁいいか。
山から来る2つの川がY字型に合流しているため、雨が降ると増水しやすく、2008年7月末には水害があった。けっこうドラマの時間軸と近い。
灘区のロケ地まとめ
だいたい阪急王子公園から徒歩圏内で巡れる範囲をマークした。もし、来られる機会があれば、巡ってみて欲しい。
撮影時には界隈で話題になっていたので、実際のロケは上手いこと香盤表つくって、3~4回にまとめてガッと撮っているんだろうなと思う。でも、画面を通して地元をたびたび目にすると、不思議と愛着が湧いてくる。