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珈琲とか 恋とか さめるとか
…某ドラマ的タイトルにしてみました。(中身は無関係です)
昨日から、
『容器に入った珈琲、そして、それを両手で包むように持っている人。』
この設定で、何が浮かぶか、何を浮かべるか問題(?)をずーっと考えてました。
どうして、こんなことを考え始めたかというと、昨日投稿した下の3首。
0.珈琲が冷めたら冷たくなるように突然終わる恋なんてのは
1.冷えてゆく静か静かに冷えてゆく両手でくるんだ珈琲カップ
2.抱え込むその手に熱をうつしとり立ち去るキミと残る珈琲
便宜上、番号を振りました。
0番は、録画したドラマを見つつ、コーヒー(インスタントでっす)を飲んでいる時に、ふわっと浮かんでポチッと。
私の中では…
珈琲ってしばらくすると冷める。
↓
同じ音の「醒める」を連想。
↓
醒めるって言えば、恋愛。
↓
恋愛なんてそんなもんだよな…的な安易なつぶやき。
「冷めたら冷たくなる」
同じ字を訓みを変えて使うのも面白いかと、「冷」の字を二回使ってみた。けど、なんかダサいな、当たり前じゃん、イマイチだな…と後から思った。
冷めていく珈琲と醒めていく恋が被るのなら、その温度が下がっていく過程も、実感としてあるんじゃないか?って感じで、1が。
恋愛の熱が醒めた側の人間が立ち去り、後に残るのは、冷めた珈琲(恋)と自分自身って言う感じで、物語的になればいいな…と、2が。
家事の間にポチポチと。
1.冷えてゆく静か静かに冷えてゆく両手でくるんだ珈琲カップ
2.抱え込むその手に熱をうつしとり立ち去るキミと残る珈琲
この2首に限ったことではないけど、私は、31文字の間にあまり空白をいれない。だらだら~っと繋げて書く癖がある。
ころころと転がるような音の歌が好きだって言うこともあるけど。単に癖。
ここは一呼吸おいて区切って読んで欲しい!と思う時には、たまに空白をいれたりするけど。
で、話は戻って、2の歌。
一息置くところを指定して、あえて切れ目を作ったら、意味が違う風になるんじゃないか?と、しばらく経ってから思った。
2.抱え込むその手に熱をうつしとり立ち去るキミと残る珈琲
頭から切らずに読むと、立ち去るのはキミで、残るのは珈琲(と、誰か?)
これを、
2” 抱え込むその手に熱をうつしとり立ち去る キミと残る珈琲
ここで切るとすると、残るのは、キミと珈琲ということになる。
…………かなり強引な切り方だし、5音と7音以外のところで切るのは、性に合わないけど。キミと珈琲が残るようにしたい場合は、「立ち去る」じゃなく、「立ち去り」にするのが良いように思うけど、そうすると「うつしとり立ち去り」と「り」を繰り返すことになって、音的にあまり好きじゃなくなるので、この辺りの問題は、ここでは棚上げにしておきます。………
とすれば、1と2が続き物だと考えると、
1の
1. 冷えてゆく静か静かに冷えてゆく両手でくるんだ珈琲カップ
珈琲カップを両手で包んでいる誰かは、冷えていく珈琲を悲しんでいるわけではなく、珈琲の温かさを奪ってゆく側だと考えるのも面白いかなと。
こんなことを、一人で考えてたら、
コメント欄に、水野うたさん が、「せつない。きゅんとした」という風に有難い感想を書いてくださった。
うたさん のくださったこの感想が、私が当初描きたかった風景そのものだったので、素直に嬉しくて、ついこの違う読みバージョンも解かって貰いたい欲が出てきた。
で、ちょこっと、振らせて頂いた。(すいません…)
で、『隠れリバーシル』なる名を頂きました♪
たまに、短歌評なんかをnoteで拝見するときがあるんだけど、「また違う風にも読み取れる」みたいに書いている方がいたりする。
ま、私のこの2つは、そんな奥深いものではないお遊びですが。
自分の歌でちょっと遊べて楽しかった。(笑)
水野うたさん、ありがとうございました♪
歌なんて、結局どう読んだって自由。
こんなことを考えたという自分のための記録。
さて、最初に書いた珈琲と人の設定問題。
パターンは本当に沢山ある。
たとえば、場所。
これによって、珈琲の入ってる容器の形状も変わってくる。
お洒落なカフェや昔ながらの純喫茶なら、こだわりのコーヒーカップ。
チェーン展開しているようなお店なら、ロゴ入り、もしくはプラ製。
これが、コンビニのイートインだった場合は…、自宅だった場合は…、公園なんて場合もあり得る。
なんて風に、場所を決めるだけでも、そこから幾つも枝分かれしていって、背景が少し浮かび上がってくる。
または、人。
男か女か、幾つぐらいか、身なりはどんな感じ?
あと、時間帯や、そこにいる理由など、埋めていく要素はいくらでも出てくる。
何を一番先に設定するかでも、また違うだろうし。
こういうのを繋げていける細かい描写や喩えが、パッと浮かんで、流れるような文章が書けたら…と、思う。
無い袖は振れん。。。ところを振ってみた。