#1162 対話のコツを、カジュアル解説(天気の話も対話になる?)
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
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今日は木曜日ですので、毎週木曜日恒例、一緒にこのチャンネルを運営するなつさんの質問コーナーをお届けしたいと思います。
今日のなつさんの質問はこちらです。
対話のコツをカジュアルに放送してほしい
【小田木家の『ブルーロック』に対して、わが家ではアニメ『怪獣8号』が家族共通のブームになっているなつです。
原作のおもしろさはもちろん、アニメはオープニングやエンディングもかっこよく、そこも楽しみの一つですよね。
今日の放送は、定番ですが「対話」を取り上げたいと思います。
小田木さんの対話トレーニングプログラムの中で、個人的には鉄板の雑談「天気の話」を対話に変える視点が好きです。
これをぜひVoicyでも紹介してもらいながら、対話のコツをカジュアルに聴きたいです。
よろしくお願いします。】
という質問です。ありがとうございます。
なつさん、わが家の『ブルーロック』ブームに触れていただきまして、ありがとうございます。
なつ家では『怪獣8号』ブームということで、これ、私も知ってます。めっちゃおもしろいですよね。
私の場合はアニメじゃなくてマンガのほうなんですけれども、やっぱりおもしろくて、『ブルーロック』の次にいっちゃいそうでやばいなと思っています。
こっちは余談のほうなので、本題は何かというと、今回のなつさんの質問は、対話のコツをカジュアルに話してほしいと。対話トレーニングで使っている「天気の話」を対話に変えるやつも取り上げてほしい。
もはや質問の形ではなくて、放送へのリクエストということですけれども、ありがとうございます。
今日はこれを取り上げて放送をお届けしようかなと思います。
天気の話も対話になる?
両立サプリでも、対話テーマは何度も取り上げてきてますよね。
これからもいろんな形で対話にまつわる話もお届けしていくと思うし、私も含めて、結構みんなの関心事なんだなと思います。
なつさんから「天気の話」を対話に変えるやつを取り上げてとオーダーをいただきましたけれども、これが何かをちょっとお話したいなと思います。
皆さん、クイズ形式で放送を聴いてもらえればと思うんですけれども、今からいくつか話すパターンのうち、対話はどれでしょう?
こんな感じでいってみましょうかね。
一つ目のパターン、いきます。
今日は雨だね。
そうだね。雨だね。
これは対話でしょうか?対話じゃないでしょうか?
対話じゃなくて、これは会話ですよね。
今日は雨だよね。
そうそう雨だよね。
無意識でも交わせるぐらいの会話ですよね。
一個目は対話じゃないです。
二つ目にいきます。
今日、雨だよね。
うん、雨ってさー、通勤がおっくうだよね。
あー、分かる。靴がぬれるの嫌だよね。
そうそう、私はぬれた傘の扱いが面倒くさいんだよね。
こちらはどうでしょうか。
これも会話ですよね。
「今日は雨だね」に端を発した会話のキャッチボールですよね。
これも対話ではありません。
三つ目にいきます。
今日は雨だね。
うん、10時ぐらいから降るらしいよ。
え?12時からじゃないの?お天気アプリだと12時だったよ。
え、もっと早いでしょ?
これはどうでしょうか?
これは一見会話のように見えますけれども、議論が入っちゃってますよね。
お互いの意見や状況を評価して意思決定をするのが議論ですので、雨が何時から降るのかを対象に情報を評価しながら意思決定をしようとしている、これは一つの議論だと思います。
今、3つのパターンをお伝えしましたけれども、会話、会話、議論。
面倒くさいですよね。
じゃあ、対話って何?というところなんですけど、こんな感じです。
今日は雨だね。
私にとって雨ってちょっと憂鬱な天気なんだよね。
なんでそう思うの?
洗濯物が乾かない心配しなきゃいけないから、憂鬱な感覚を持っているんだよね。
そうなんだ。あなたはそうなんだね。
これが、対話ですね。
対話の定義は意味や背景をお互いに聴き合うこと
どっちでもいいじゃんと思うかもしれないんですけど、違いは何か気づきましたでしょうか?
対話もいろんな形で説明されると思うんですけど、私自身は一番シンプルな対話の定義って、意味や背景をお互いに聴き合うこと、これが対話だというのが、私的には一番分かりやすいなと思います。
何をコミュニケーションするのか、情報だとか、意見そのものではなくて、情報の意味とか意見の背景、これをお互いに聞き合うこと。
それが対話だよねという定義が、すごくシンプルで分かりやすいなと思います。
なので、「今日は雨だね」これだけつぶやくだけだったり、「だよね」というだけであれば、もちろん会話なんですけれども、自分にとって雨という天気にどんな意味や背景があるか?これを伝える。相手がそれを聴く。これが対話というイメージですね。
自分の意味や背景を伝えるし、相手の意味や背景を聴く。
大事なポイントは、評価しないで聴くこと
大事なのは、お互いの意味や背景を伝え合ったり、聴き合う中で、自分の評価をいったん脇に置く。
評価しないで聴く。
これが、私は大事な大事なポイントだなと思います。
評価しないで聴くというのが、意識しないとできないんですよね。
つい私たちは、日常評価しまくって生活をしていますので、「うわ、そんなことを思うんだ」とか、「私的には違うけどね」「私にとってそれは共感」とか、「私にとってはそれはBad」と、とにかく基本デフォルトの状態は、自分の物差しや経験に当てはめて、相手の話を評価しながら聴きまくっちゃう、これが割りと普通だと思います。
それがだめなんじゃなくて、評価しながら聴いているというのが割りとデフォルト状態。
なので、本当に対話をしようと思ったら、いったん自分の評価は脇に置いて聴くぞ。相手がどんな景色を見てるのか、相手がどんな意味や背景を持っているのか、ここをちゃんと聴くぞみたいな感じで、スイッチを入れ替えないと難しいなと思うんですよね。
さっきいくつかの会話か対話か、議論か対話か、みたいな事例を共有しましたけれども、二つ目の会話が結構微妙だったじゃないですか。
今日、雨だよね。
うん、雨ってさー、通勤がおっくうだよね。
あー、分かる。靴がぬれるの嫌だよね。
そうそう、私はぬれた傘の扱いが面倒くさいんだよね。
会話としてはキャッチボールになっているのでベリーグッドなんですけれども、なぜ対話ではないかというと、お互いに自分の話しかしてない。
「分かるー」とか、「そうそう」ってあるんですけれども、これは自分の物差しに当てはめて、共感できる、同じである。あくまで自分の物差しに照らし合わせて、共感、理解、みたいなことを判断しながら聴いているということで、普通の会話だという、そんな位置づけをさせていただいてます。
テーマやコンテンツそのものが対話ではない
別にこんな面倒くさいことを日夜考え続ける必要はないと私も思うんですけれども、ついつい誤解しちゃうじゃないですか。
「真面目な話=対話」みたいな感じだったりとか、「真剣なコミュニケーション=対話」みたいな感じで、いろんな誤解をしちゃうんですけれども、対話は意味や背景をお互いに聴き合うことなので、テーマそのものが多様なわけじゃないんですよね。
今日の天気は雨だねというのも、意味や背景をちゃんと伝えたり聞き合えば、それは対話になるし、例えば、「今月の予算は100万円です」という場面で、100万円という数字もそれを伝えるだけだったら情報伝達ですけれども、シチュエーションによって100万円という数字を見て感じる感情とか、そこに抱く解釈とかは、人によって違うじゃないですか。
「うわ、まじか、100万円は結構きついな」「自分たちには結構チャレンジングな数字だな、100万円は」こんなふうに意味を持つ人もいるだろうし、一方で、「おっしゃ!100万円、楽勝!目をつぶってでもいけちゃうね」という意味を持つ人もいるだろうし、なので意味や背景を伝え合って聴き合うプロセスが対話なのであって、テーマやコンテンツそのものが対話ではない。
私自身は、これを知ってようやく対話のスタートラインに立ったなと思っています。
「ここは対話でいこう」と思った時に切り替えられるといいよね
そうやって振り返ると、意外と、意識してない日常生活の中では、意味とか背景まで伝えてないし、聴いてないじゃないですか。
何か言って、「えー」って言われたら、すぐ「はー?」って思っちゃうし、「なんで同じように考えないかな?」とか、「なんでそんなふうに思っちゃうのかな?」とか、とにかく相手の話を評価しまくっちゃうんですよね。
これも別にだめなわけじゃなくて、私は人間の普通の特徴だと思います。
なので、いつも対話モードでいようというのは、結構難しいというか無理で、なので私たちは「対話と会話や議論は違うよね」と知っておいて、ここはちゃんと対話しようと思ったときに、相手に対してどういう意味や背景を持っているんだろう?それを聴こうとしてのぞんだり、もしくは一生懸命、情報だけじゃなくて、そこに持っている自分の意味や背景を伝えようとしたり、意識したときに、「ここは対話でいこう」と思った時に切り替えられるのが、現実的、かつ対話と仲良く暮らしていく一つのヒントかなと思っています。
ということで今日はなつさんのオーダーにお応えして、対話のコツをカジュアルに話してほしいという(カジュアルだったかしら?)、そんな放送をお届けしました。
なつさん、ご質問をありがとうございます。
それでは次のチャプターで「先週の一番放送とコメントありがとうございます」のコーナーをお届けします。
先週の一番放送は、他人を責めたい自分を癒す「心の中劇場」という技&今週のコメントご紹介
続きはぜひVoicyでお聴きください。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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