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#1260 現状維持を選びたくなる気持ちを変えるモノ

おはようございます。
小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで私たちの仕事の景色を変えるためのの日々に役立つヒントをお届けします。

変化を避けて現状維持を選んでしまう心理傾向「現状維持バイアス」

水曜日、今日の放送は、「現状維持バイアス」を取り上げて小田木所感を共有したいなと思います。
小田木所感に入る前に、まず「現状維持バイアス」なんですけど、私たちが数多く持つバイアスの一つですよね。
私たちが誰しも持っている認知の癖の一つなんですけど、「現状維持バイアス」平たく言うと、変えたくない、現状維持したくなっちゃう、そんな心理傾向のことでしょうか。
厳密には、調べるとこんな感じで書いてあったりします。好転すると分かっていても、変化を避けて現状維持を選んでしまう心理傾向
ポイントの一つは、現状維持を選んでしまう心理傾向であるというところと、もう一つは、私も改めて調べてみて「あ、そうか」と思っていたんですけど、好転すると分かっていても変化を避けてしまう、この枕詞のほうですよね。変えることでメリットも一定はあるんだけれども、それを変えるには習慣を変えなきゃいけないとか、多少のリスクを許容しなきゃいけないということで、デメリットもともに存在するという状況で現状維持を選んでしまう傾向ということですよね。
私もそう意味では今まさに現状維持バイアスが超発動している事象があるんですけれども、私は最近、すごい肩がこりやすくなっているんですよ。たぶん年を重ねるごとに肩こりを自覚するようになってきたんですよね。
なので、たぶん体を動かしたほうがいいと分かっているけれども、でも面倒臭くて、つい今の生活を続けてしまう。
これはまさに体を動かせば状態が好転すると分かっていても、変化を避けて現状維持を選んでしまっている状態だと思います。
こんな感じですよね。

これは私のように個人にも起こりやすいし、チーム単位とか組織単位でも発動しやすい集団傾向でもある
そしてさらに、現状維持バイアスは何によって生じるか、そしてどうやって抜けるかというのも一般的な知識がちゃんと確立されていまして、まずどうして現状維持バイアスが発動してしまうのかというと、人は誰しもデフォルトに従うやり慣れたほうに従って、行動や選択をしてしまうという傾向があります。これが一つ。
二つ目は、リスクを避けたい損失したくないという気持から発動します。
あとは、過去の経験にとらわれる。経験から判断する。やったことがあったり、想像のつく範囲の中で選んでしまう、みたいなものも発動要因だし、あとサンクコストなんていうのも言われます。
ここまで現状を維持することに一定のコストや労力をかけてきてしまったので、それを失いたくない。これまでかけてきたコストを失いたくないがために現状維持を選んでしまう。
どれも想像してみると、「うん、確かにあるよな」って感じですよね。

かつ、抜け方にも一般的な観点があって、一つは自分が現状維持をつい選んでしまうという心理傾向にはまっていることを認知すること。
二つ目は、「本当にそうか?」みたいな形でファクトでちゃんととらえること。数値化をするとか、客観視をするとか、メリデメを並べる、みたいな感じで言われます。
抜け方の三つ目が、第三者の視点をもらう。アドバイスを受けたり、客観的なフィードバックを得る、みたいなことが代表的な抜け方として、いろんなものを調べたとしても、おおよそあがっているんですよね。
これが現状維持バイアスと呼ばれるものです。

現状維持バイアスからの抜け方にぜひ追加したい観点

それに対して小田木所感でどんなことを思ったかということなんですけど、実は今言った代表的な抜け方の観点の他に、ぜひ追加できたらいい抜け方があるんじゃないかと思ったというが、今日私がこのテーマを選びシェアしたいなと思ったことなんですよね。
ここから具体的な話に入るんですけど、私は先週、私たちが事業としてやっているチームで成果をあげるチームワーキングのトレーニングプログラムの導入企業様にあげる学習者のレポートの評価レポートを作成しておりましたと。
これは、一人でやりきってなんぼとか、時間をかけて成果を出してなんぼではなくて、チームで連携して一人であげる以上の成果をあげる、そんな仕事のやり方を体系化して学ぶといった一連の連続プログラムだったんですけど、要は、成果のあげ方や頑張り方を変えよう、そのための手段を体系的に学習して実践的にトレーニングしよう。
これを経ると多くの人がどうなるかというと、例えば、マネジメントは面倒なものというイメージからもっと楽しめるものだというように印象が変わったとか、成果の出し方がまさに変わったと実感しているとか、この頑張り方を実践できれば本当に仕事がやりやすくなると思った、こういうコメントが並ぶんですよね。
でもこれは鉄板の結果なので、「まあ、そうだよな」って思いながら私もその時はレポートを作ってたんですけど、その中のコメントの一つで、これはマネージャー候補者が受けた学習者グループの回だったんですけど、「現状維持よりも、リーダーとしてチームで大小の経験を重ねたほうが仕事が楽しくなりそうだとポジティブに期待を持てるようになった」というコメントがあったんです。
ここに「現状維持よりも」というキーワードが出てきた時に、「なるほど、そういうことか」という私の所感が発動したという、そんな流れです。
人って、リスクがあったり不確実なものに好んで飛び込もうとは普通はしないじゃないですか。
ここで言う、マネージャーになっていくということは、経験がなかったり、経験がないからそこにできるという確信が持てない以上は、普通の感覚でいくと、現状維持を選びたくなる最たるものの一つだと思うんですよね。

「面白いかもしれない」という期待を、どれぐらい大きくできるかという発想

でも、どうやったら現状維持じゃない選択を好んで選ぶようになるのかというと、鉄板的な現状維持バイアスの抜け方は、認知とファクトと第三者なんですけれども、ここに実は「体験」とか「発見」こういうものが現状維持バイアスを手放して、好転すると分かっている機会をつかもうとする結構大きな動機になるなと思います。
体験とか発見って、平たく言うと何かというと、やってみておもしろい、もしくはそっちのほうがおもしろそうだと感じられた、こういうことなんですよね。
チャレンジというと、苦しいけれども、チャレンジしなきゃいけないみたいな感じでついとらえちゃう節が私なんかにはあったりもするんですけれども、そうじゃなくて、苦しいけどやらなきゃではなくて、こっちのほうがいいとか、こっちのほうがおもしろい、そういう感覚をどれぐらい大きくできるかというところが、現状維持じゃないほうを選ぶ動機だとか、選びたいという機運になるんじゃないかなということが実感できまして、冒頭に現状維持バイアスの一般的な要因および抜け方を紹介しまして、これはいろんなパターンで調べても大体出てくるんですけれども、ここにぜひメリットのほうを大きくするそっちのほうがおもしろいから現状維持よりもそっちを選びたくなっちゃうみたいな状況を、自分だとか周りにどう作り出すかというところは、意外と知っていて損はない切り口なんじゃないかなと思ったという、そんな話でした。
私はそんなレポートを作りながら、われわれが提唱する「チームで成果をあげようよ」という考え方や、そのための技術というのは、習得せねばならないものというよりも、圧倒的にこっちのほうが仕事がおもしろくなるし、一緒に働く人の表情も明るいし、何よりも自分のキャリアがもっともっと豊かになる、そんな手段でむしろ選びたい、そういう人を増やしていけばいいんだなと、改めて思ったという、そんな所感も含まれております。
ということで、今日の放送は以上です。

お聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子(おだぎともこ)プロフィール

人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
“気合・根性・長時間労働の働き方を変えるヒント”をnoteとVoicyで毎日配信中。
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