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#1072 昇格試験の結果が納得できないというお悩み
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今日は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げてお届けしたいと思います。
チャンネルの質問ボックスは、番組のプロフィール欄にリンクが貼ってあるURLフォームです。放送へのリクエストですとか、取り上げてほしいテーマ、そして質問をいただけるようになっております。
私で回答が可能だったり、取り上げられるものは、すべてを取り上げてお届けしたいと思っております。
こういうことを話題にしてみたいなとか、小田木所感を聞けたらいいなと思っていただけることがあれば、ぜひ質問ボックスを使ってみてください。
自信を持っていた昇格試験に通らず、落ち込んでいる
今日のご質問は、みんさんからいただきました。
みんさん、質問ボックスをご利用いただいてありがとうございます。
【こんにちは。
先日、社内の昇格試験(本部推薦→面接のみ)に落ちてしまい、正直、8割受かると思っていたので落ち込んでいます。
8割受かるの根拠は、10年以上今のグレードで仕事をする中で、正直、一個上のグレードと仕事の判断や動きとしては遜色がないレベルにいると思っており、部長や本部長からも、一つ上のグレードの仕事はしていると言われていたので、育休が明けてようやく昇格できると思い込んでいたためです。
こういう結果になると、一度飲み込んだ過去の栄光との折り合いや、社内評価の正当性についてモヤモヤしてしまい、退職すべきかまで考え出してしまう自分がいます。
モヤモヤのポイントは、一つは最初の営業時代は個人表彰やチーム表彰を何度か獲得して期待されていたこと、そして二つ目は異動後の部門で幹部育成選抜研修に選ばれて全社で2位になったこと、そして三つ目は今の部署で異動があり、先輩(2個以上上のグレード)の仕事をほぼ引き継いでいることなどです。
とりあえず落ち着いて考えるようにとは思いますが、すぐに転職登録をしようとしている浅はかな私に、なにか感想やアドバイスがあればお願いします。】
というご質問です。みんさん、ありがとうございます。
この質問の中身から、みんさんがどれぐらい真剣に仕事をしてきたか、期待される以上の結果を出そうと工夫してきたか、そんな自分の仕事や結果に誇りを持っていることがめちゃくちゃ伝わりましたので、それは私はすごくいいことだし、素晴らしいことだと思います。
そんな中で、今、感じているというモヤモヤをぜひ一緒に考えてみましょう。
一度質問の概要をおさらいすると、受かるだろうと自信を持っていた昇格試験に通らず、今、落ち込んでいる。これまで結果を出してきたのに、正当な評価をされているのか疑問さえも感じてしまっている。落ち着こうとは思うが、転職も頭をよぎってしまう。
こういった状況ですね。
ここから小田木所感ですけれども、なにかヒントになればいいなと思いながら話をしようかなと思います。
ちなみに、聴いてくださっている皆さん、今回のケースは昇格試験が具体的なシチュエーションですけれども、このケースは会社での年次や半期の評価も結構同じだと思っています。
ポイントは共通ですので、昇格試験というシチュエーションが当てはまらない方も、ぜひ一緒に考えてみれるといいなと思います。
なぜだめだったかは「確認しないと分からない」
アドバイスがほしいと言っていただきましたので、私からのアドバイスポイントはここだなと思います。
なんでだめだったのかは確認しないと分からないと思います。
みんさんが自分のキャリアだとか、ステップアップを真剣に考えているからこそ、そしてモヤモヤを感じているからこそ、ちゃんと確認しないと分からない。
言い方を変えると、勝手に推察してはいけないケースだなと思います。
なので、ちゃんと確認に動いていきましょう。
自分がどんな制度の中で、どう評価されたかを確認しよう
何を確認するのかですけれども、二つ、確認ポイントがあるなと思います。
一つ目の確認ポイントは、自社の登用試験の設計という着眼点ですね。
そして、その上で二つ目の確認ポイントが、自分の評価とその理由。
この二点が、確認に動いていく確認ポイントだと思います。
ちょっと一個ずつ見てみましょう。
登用試験の設計を確認する
まず一つ目ですが、登用試験の設計って何を指すのかということですけど、平たく言うと、登用試験の位置づけと仕組みですよね。
ここって企業ごとに設計も仕組みも全然違うなと思います。
なので、自分がどんな仕組みの中で評価を受けているのか、評価の枠組みですよね。ここをちゃんと押さえていくというのは、めちゃくちゃ大事な前提になると思います。
例えばどんなことかというと、登用試験の位置づけでいくと、この登用試験は過去の実績で評価をするのか、それとも管理職としての今後のポテンシャルをはかっていくものなのか、これによって評価基準は変わってきますよね。
あと、平たく言うと、通す試験なのか、落とす試験なのか、これも結果を大きく変えると思います。
例えば、平均的な通過率が7割とか、そのぐらいの高さであれば、基本的には通す試験ですよね。一方で、5割を切ってくると、候補者を選抜していく、そういう位置づけの強い試験になりますので、これもどっちなんだろうというところは気になりますよね。
他にもし着眼点があるとしたら、試験そのものの影響力ですよね。
例えば、最近もオリンピック選考を兼ねたマラソン大会がありましたけれども、試験そのものの影響力が高い場合というのは、これで何番になったか?そこでどんな面接をして、どんな評価を受けたか?これが、試験そのものの影響力が高い場合で、影響力が低い場合というのは、一応形は試験はするけれども、それ以前に、例えば年次ですとか年功ですとか、いろんな要件を含めて、登用者が選抜されていく、これが試験そのものの影響力が低い場合だと言えると思います。
これの何が良くて何が悪いというよりも、自分たちの組織における登用試験の位置づけを客観的に理解ができると、結果の理解もしやすくなりますよね。
そして、プラス登用試験の仕組み。
これは何かというと、例えば、相対評価なのか、それとも絶対評価なのか?
試験での選抜対象者が一定数いて、その中でのランキングで決めるのか決めないのかとか、そもそも登用人数の制限によって通過者人数が大きく変わるというケースもあると思いますし、試験内容は推薦と面談だということでしたけれども、推薦重視なのか、面談重視なのか、これも全然変わると思います。
ということで、登用試験の設計を確認するというのは、主に人事だとか、その仕組みを知っている人に確認することになると思いますが、自分がどんな仕組みの中で評価を受けているのか、ちゃんと知っていく。
これは組織の中でキャリアを積む上で、結構大事だと思います。
自分の評価とその理由を確認する
もう一つの確認ポイントが、自分の評価とその理由ですよね。
評価をどう確認するかは、確認相手と確認の仕方がめちゃくちゃ大事だと思いますので、分かりましたと言って、目に付く上司にストレートに聞きに行くよりも、もうちょっと作戦を立てたほうがいいと思います。
一つは、ちゃんとそれに答えることができる人に直接聞く、これが大事ですよね。
直属の上司が知ってるか知らないか、これは仕組みによって全然違うと思います。
上司も知らない中で上司に聞いたとしても、たぶんこうじゃない?という上司の推察しか返ってこないことになりますので、答えることができる人に直接聞いたほうがいいと思います。
そして聞き方ですけれども、「なんでだめだったんですか?」これはNGだと私は思います。
どういう意味でNGかというと、期待する答えが返ってこないんですよね。
なぜかというと、相手が自分が責められてると感じるし、評価に不満を持っているように伝わってしまうので、聞き方をちゃんと工夫しましょう。
例えば、「自分は結果はちゃんと受け止めています。でも、今後どういう方向で頑張るかのヒントにしたいので、どういう評価を自分が受けたのか聞きたいと思っています。次に通るためのアドバイスをいただきたいと思っているのでお願いします。」こんな感じが一般的でしょうか。
客観的に状況を集めて、自分のことを深く理解していく
みんさん、いかがでしょうか?
みんさんの真剣な気持ちを、こういう形で確認に動いていくことをまずはおすすめしたいと思います。
今回は登用試験の結果についてですけれども、繰り返しますが、日々の業務や半期や年次の評価面談も同じだと思います。
勝手に決めつけない。
背景や理由をちゃんと聞く。
もっと言うと、上手にフィードバックを職場で集められるようになると、それが客観的に状況を集めて自分のことを深く理解していくキーになると思いますので、思い込みで判断せずに、上手にフィードバックを集められるようになるための機会に変えていきましょう。
みんさん、ご質問ありがとうございます。
心から応援しています。
それでは、最後までお聴きいただきありがとうございます。
今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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