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自由と可能性に人生をBETする(後編)

2024年に記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました。

師走が師走過ぎて、私が遅筆過ぎて、この文章(と同時リリースの文章)を書いている間に年を越してしまった。

2025年も心が動いた体験を綴っていくので、気が向いた時に読んでいただけると幸いです。

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今回は前回の続きで、このタイトルの話は完結となる。

↓前回の記事

あらすじ:
ノリと勢いで参加した婚活パーティで、なんと私はカップル成立を果たした。
しかしその翌週、千載一遇?のチャンスを自らの手で終わらせる。
その理由は、自由と可能性に賭けたいと思ったからで・・。


相性が相克であることについて

前回は抽象的な話に終始したため、今回は少し具体的に話をさせていただこうと思う。

私と相手の相性が相克と言ったのは、一緒にいることで、己がみるみる自信を失うように感じられるためだった。

前回の記事

そう‐こく【相克/相×剋】 の解説
1 対立・矛盾する二つのものが互いに相手に勝とうと争うこと。「理性と感情が—する」
2 五行 (ごぎょう) 説で、木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木にそれぞれ剋 (か) つとされること。五行相克。→相生 (そうせい) 

出典:デジタル大辞泉(小学館)

外面1

私はユニセックスなスタンスを好んでいる。

洋服に関しては、おおむね古着、一部無印や登山系を着用。

髪の毛は先月久方ぶりにショートにして、毎日嬉しくなった。

山羊のようにごわごわしたくせ毛だから、ショートにすると広がってしまうけれど、それもいいと思っている。

身長はあのちゃんより少しだけ大きく、体重はあのちゃんより結構重い。

20代の無理な減量で胃下垂になって以降上半身が薄く、痩せに分類されることもあるけれど、基本的に体躯がしっかりとしていて大きい。

加えて頭部が大きい。

頭部が大きいことはコンプレックスだったけれど、最近ではポジティブに捉えられるようになった。

頭部が大きいということは、きっと脳みそも大きい。ということは知的作業に適正があるだろうし、記憶容量もあるだろうし、イルカみたいで可愛い。

一般に定義される女性らしさに物心がつく前から抵抗があったのか、幼少はおおむね男児の遊びに勤しんだ。

物心がついてからは「女性らしくなければ、女性として幸せになれないのではないか」という強迫観念を抱くようになり、曲がりなりに向き合って来た。

そのような内面の葛藤の末、現在のスタンスを取るようになった。

外面2

一方相手は、おおむね普通の男性だった。

小顔で、重めバングのマッシュヘアー、タイトで綺麗めのファッション。
身長は私と同じくらいで、体重は私のほうが重い可能性があった。

紳士で、他者への配慮を欠かさず、車の中は綺麗に片付けられていた。

私は萎縮した。

また私は男性のマッシュヘアーが苦手だった。

男子たるもの、髪はすっきりと短く切り、しっかりと顔を出していく方が、男前が上がるのではないだろうか。(藤井風を除く)

ご飯を食べる時、初めて相手と正面で向き合った。

相手は細身ながら筋肉を纏っていることに気がついた。タイトな洋服がそのことを際立たせていた。

普段は体を使う仕事をしていて、趣味で登山、時折フットサルを嗜むとのことだった。

仕事で汗をかいた後はシャワーを浴び、少しだけ腕にリンスを付けて戻るとのことだった。

ご飯を食べながら話している時、私は相手の目をあまり直視出来ず、店の窓ばかりを見て話をした。

Kさんと話をする時なんかは、目を合わせることが幸せだったりするのだけれども。

この後相手のことを人に話す時は「なんだかセクシーで、私にはもったいないと感じたんですよねー。」と話した。

需要と供給が一致しないことはお互いに不幸である。

内面1

内面については2点ある。

1点目は、私のほうが男らしいと感じたことだった。

社会人になって以降、私は自分の人生と真剣に向き合って来た。

孤独で、己の信念だけを支えに過ごす時期もあった。

過去の記事でも書いたけれど、私は人生で長い冬の季節を過ごした。

そのような季節を、小さな灯一縷の信念と希望だけを頼りに進み、ついにKさんの元へ辿り着いた。

Kさんは出会った時から天使で、今も変わることなく天使である。

Kさんの元へ辿り着いてから、私の人生は好転し始めた。

そうして私の冬の季節は次第に終わり、あたたかい気持ちで過ごせる日々を迎えるようになった。

君がくれた言葉は今じゃ魔法の力を持ち
低く飛ぶ心を軽くする

時で凍えた鬼の耳も温かくなり
呪いの歌は小鳥達に彩られてく
やわらかく

取り戻したリズムで
新しいキャラたちと踊ろう
続いてく
色を変えながら

大好物/スピッツ

冬の季節を支えてくれたのは無論Kさんだけではない。

だけど身近にいて、頑な人間さえ感銘を受ける在り方を見せてくれ、偏見のある人間にも偏見を持たず、不利益を被りうる状況下で手を差し伸べ続けてくれたのはKさんだった。

Kさんのおかげで、私は人生と人への希望を取り戻した。

そのような訳で、私には信念レベルの自分軸が内側に複数立っている。

私は自分軸に基づいて自分の人生を進め、意見や要望があれば言葉にして伝えるようにしているけれど、必ずしもそれを通したいと思っている訳でもない。

自分で自分の意見や要望を認識し、言語化して伝えることが大切だと思っている。

(ここ最近は伝え方も非常に重要だと感じているけれども、これについては別途記事としてまとめたい。)

だから相手にも同じようにして貰えると嬉しい。

意見が合わないなら協議をすれば良く、建設的なディスカッションはいつでも大歓迎だ。

とにかく対等に話がしたい。

自分の意見ばかり通ることは負担に感じる。

そう、私は気にしいで、繊細さんでもあった。

相手は自分はさて置いて、他人に合わせるスタンスを取っていた。

話を聞く限り、相手とて己と向き合って過ごす時間を重ねているようで、もしかすると彼が身を置く環境下ではかなり自分軸を確立しているほうではないか?と思われたが、あまり己を主張しないようだった。

それで私は男らしくないと感じた訳だけれども、その理由は星が語ってくれた。後ほど説明させていただく。

内面2ー1

2点目は、相手のそのスタンスを含めた、美学のようなものだった。

相手は紳士だった。

人とのコミュニケーションを大切にしているようだった。

私が真性のLINEを見ない&スマホの電源を切って過ごすマンであることを伝えた時、「そういう人もいるんですね」と膝を叩いていた。

和を以て尊しと為していると感じた。

占星術においても、そのような星が示されていた。

一方私は「そもそもその和は自分にとってどうなのか?」と原点から問うてしまうことが多い。

とても悪く言うと、不用意な馴れ合いは極力避けたいと考えている。

私とてコミュニケーションは大切にしているし、生身の自分は存外フレンドリーだと思うけれど、そのような表立った自分にはカラータイマーが付いている。

核心的な自分は、一人の時間が無いと自分を保てない。

核心的な自分は、「終える」ことが限りないモチベーションで、「全ては終えるために行動している」と言っても過言ではない。

そして「自分のために時間を使いたい」。これが最大のモチベーションだと思う。

占星術においても、そのような星が示されている。

私はずっと「私にはやるべきことがある」という漠然とした大義に突き動かされてここまでやって来た。

今も道半ばであり、今回の一件で、まだ身を固める気持ちになれないことがよく分かった。

私には結婚のための恋愛は出来ない。

大義が合致しないことには、共に目的に向かって過ごす時間を重ねないことには、どうにも気持ちが動かないのだ。

内面2ー2

一方相手は、美しさに関する才能を持っていた。

ナチュラルに美意識が高い人だった。

そしてその高い美意識を、何か己への自信の無さのようなもので押し込めているようにも感じた。

とはいえ私は萎縮した。

占星術的に言うと、牡牛座と天秤座が強い。

どちらも支配星は金星、つまり美しさを司る星座である。

詳しくは、下記石井ゆかり先生のコラムを読んでいただけると幸いだ。

牡牛座の美は「絶対的・主観的」で、天秤座の美は「相対的・客観的」と言えるかもしれません。牡牛座の人々の目指す美は、おのずとその心の中からたちのぼってくる美の完成形です。一方、天秤座の美は、第三者も、その又外側にいる人にも、同じように「美しい」と感じられなければならないのです。

金星 - 牡牛座と天秤座の星/石井ゆかり先生

私は美しさに対して苦手意識を持っていた。

これは幼少から抱いていた、女性らしさへの抵抗感にも通じている。

加えて自分の容姿にとても自信が無かったし、お金を使うことにも恐れがあった。

(このあたりは話し出すと長くなってしまうため、いずれ記事としてまとめたい。)

そのような訳で、相手が相手の才能を活かして生きていくには、パートナーが私であってはならない。

相手は真性の紳士であったし、「人のために何かしてあげることが喜び」ということも星によって示されていた。

しかしながら相手は、男として自信が無いようだった。

己のことを奥手と言っていた。ここ一番で勝負に出られないと言っていた。

(奥手なことは私も同じだけれど、私は勝負に出る時は出る。)

でも、別にそれで良くないか?

男として自信が無くても、紳士で、優しくて、尽くしてくれる男性が好き。という女性も五万といるのではないか?

と思った。

しかし相手にとっては「男として自信を持つ」ということが重要なポイントのようであった。

占星術で、そのことが示されていた。

占星術とは、その瞬間の太陽系の10天体の様相を読み解き、その瞬間に与えられた意義を知るための秘儀である。

人の生まれた瞬間に用いることで、その人の生まれた目的や、個性などを知ることが出来る。

相手の生まれた瞬間は、複数の天体が特殊な位置関係を形成しており、それによって特殊な意味が生じていた。

結論を言うと、相手には二つの道があった。

  • 女性の全てを受け入れ、尽くしてあげることが男としての優しさである。

  • ただそれも踏まえた上で、自分がイニシアチブを取って引っ張っていくことが男らしさである。

相手が持っていた特殊な位置関係は「神の手」と呼ばれるもので、「使うも使わないもその人次第」「使わないで人生が終わっても特に問題はない」という上級者向けの配置であった。

先程の二つの道は、前者が神の手を発動させない道で、後者が発動させる道だ。

これまで相手は前者を選んで来たのだと思う。

だから男としての自信の無さに引っ掛かっていた。

星が語っていたことを伝えると、相手は膝を叩いていた。

飯の日の翌日の夜(12/8)

占星術のリーディング結果を書き連ね続けると、この文章は永遠に書き終わらないだろう。

そのような訳で、飯を食べた翌日の夜「終わりにしましょう」と電話で伝えた。

ここでお伝えしたいのは、伝えた後の話である。

伝える前は非常にドキドキしていた。

19時に電話の約束をしていて、18時50分を過ぎてからは非常にソワソワしながら家の掃除をした。

ただ、伝えた後は本当に伝えて良かったと思ったし、何より「こういう心境になるんだな〜」という境地に至った。

伝えた後は「本音打ち明け大会」「第二回占星術個人セッション」「夢を語る会」が同時開催され、結果的に1時間半ほど通話をした。

前日に一応次の約束はしていて、「お母様に出生時間を聞いておくように」と相手に伝えていた。

ただ終わりにするという話になったから、次の約束はお互い合意の上でキャンセルとなり、それで電話口で出生時間を教えて貰う運びとなった。

出生時間が分かると、より踏み込んだリーディングを行うことが出来る。

その結果、思ったより変人の相が出ていたので、その旨を伝えると相手は心なしか嬉しそうだった。(多分)

それは良いとして、興味深かったのは、本音打ち明け大会と、夢を語る会である。

私は本音として、ここまで書き連ねたことを差し支えのない内容で伝えた。

「とにかく一緒にいて申し訳ないと思った」「もし一緒にいるところをHさん(相手のこと)の会社の人に見られたら悪いなと思っていた」といった具合だ。

Hさんは「そんなこと思っていないですよ!」と言ってくれたので、ありがたくこの言葉は信じることにした。

それと「正直12月は重要なイベントがあり過ぎて、我々が婚活パーティで出会った関係である以上、この迫りくるイベントに対して、何か約束をしなければならないのではないか?という強迫観念を感じざるを得ず、そのような条件下で関係を築いていかないといけないことがいやでした。こうして初めて婚活パーティでマッチングしてみて分かったのですが、私はどうにも恋愛を抜きにした部分で絆が形成されていないと気持ちが動かない。Hさんがもし海辺のゴミ拾い仲間だったとかであれば話が違ったかもしれませんが。というかそもそも私はこういう感じなので、恋愛は苦手な分野で、婚活パーティで出会った人とは自分の苦手な分野で関係を築いていかないといけないから分が悪い。そういうこともあって、もう婚活パーティはいいかなと思いました。Hさんが最初で最後の人で良かった。この後は今まで通り、自分が意義を感じることに時間を使います。その中で自然な出会いを求めます。正直今は車の練習が一番したい。というかそもそも私は人とご飯を食べることが好きじゃないんですよね。という訳でHさんは私のことは忘れていただいて、新しい出会いに集中していただけると幸いです!」

大体このようなことを伝えた。

するとHさんは「実はおくさんとマッチングした後も、婚活パーティの予定をガンガン入れていました」と打ち明けてくれた。

これを聞いた時、私は自分の直感が正しかったと感じた。

夢を語る会については、占星術のリーディング結果を元に、Hさんの中で今まで言語化されたことのなかった夢を語って貰った。

様々な事柄についてHさんは「初めて話しました」と言っていた。

私もHさんに思想を含めた自分の手の内を殆ど明かしていた。

だからといって自分らの関係が特別なのではなく、腹を割って話すことが特別だと私は考えている。

また私が自己実現研究家として日夜研究していることも役に立ったと思う。

さて、私がこの電話口で一番嬉しかったことは、Hさんが「今回占って貰って正直人生変わりました」「この占いの正式名称は何というのでしょうか?」「自分でも見てみたいと思って・・」と言ってくれたことだった。

私は占星術師になる予定は無いけれど、占星術が人の人生を紐解くために有効な方法である。と改めて感じられたことが嬉しかった。

そうしてHさんとは気持ちのよい形でお別れをさせていただいた。

Hさんには本当の幸せを掴み取って欲しいと心から願う。

Kさんへの報告(12/12)

その週の木曜日、Kさんに解散の旨を報告した。12月12日だっただろうか。

ずっと報告の折は伺っていて、この日の昼休みにやっと訪れた運びとなる。

この時「絶対にマジで今」と全ての感覚で分かるくらい状況が整った。

結果的に一時間飯抜きのフル尺で話をさせて貰った。(なお飯抜きは私だけである)

解散の話が半分と、Kさんの息子さんの最後のお遊戯会の話、それから息子さんのお写真を見させていただいた。

ここ最近Kさんと息子さんのお話をさせて貰う時、私は結びの言葉として「気が向いた時にでも、○○君の生写真見させてくださいね」と言っていて、ついにこの日「今見ます?」とKさんが見せてくれた訳だ。

初めてプライベートのKさんと息子さんの写真を見て、正直私は動揺した。

Kさんは写真と共にエピソードも話してくれた。

Kさんから息子さんのお話を聞く時、泣きそうになることが度々あるけれども、この日もなんだか泣きそうだった。

「○○君にとって本当に宝物のような瞬間ばかりですね(T^T)」とコメントをした。

Kさんの息子さんがKさんの息子として生まれたかった気持ちが私にはよく分かる。

終わりに

大変長くなってしまったけれど、タイトルの話は以上となる。

このように語り草が生い茂るような経験が出来たことは、本当にありがたいことだと思った。

Hさんありがとう。

ここまでお読みくださり、誠にありがとうございました。

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