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#2 『鈍感な世界に生きる、敏感な人たち』 へ
オシダナ(推し棚)は、小布施町民の方々、テラソ利用者の方々の推しの本たちをご紹介していくコーナーです。不定期更新。
今回お聞きしたのは、小布施駅すぐの多様な方が集う古民家、小栗平八衛商店を営まれている1人である北川さん。北川さんにとっての大切な一冊とは…?
北川:デンマーク出身の学者、イルセ=サンさんの書いた「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」です。
HSP(Highly Sensitive Person)についての話なのですが、ご存知ですか?
志賀:HSP…聞いたことあります…。繊細に刺激を感じ取り、疲れやすい傾向のある方達のことだったような…。
北川:そうです。実は僕の友人にHSPだと自認する方がいて、話を聞くうちにもしかしたら自分もかもと思い、誘われるようにこの本を手に取りました。1年ほど前だったかな。読了して、とても救われた感覚があったのを覚えています。今読み返しても初回のインパクトと同じだけの感覚にはなれませんが、自分と似た方がいる安心や、感じすぎるのは個性なのかもと、息苦しく思っていた部分から解放されたような感覚で、とても印象に残っている本です。
志賀:なんだか赦しみたいなニュアンスを感じました。北川さんの中にこんな自分ではダメだというのがあったのですか?
北川:はい。疲れやすい自分がいることは昔から感じていました。例えば、約束の時間に終わらない会にはソワソワしてしまったり、結婚式に呼ばれても賑やかな輪からはいつも少し離れていたり。それを昔は残念に思ったり申し訳なく思ったりもしましたが、疲れ過ぎないように、自分で自分を守るためにしていたことだったのかと腑に落ちました。
志賀:自分のことを知ることは自分を守ることにも繋がるのですね。昔から自己理解には積極的だったのですか?
北川:うーん、社会人になってからだと思います。なんでこんなに上手く出来ないんだろう…という気持ちがきっかけで、このままじゃダメだからどうにかしなきゃと学び始めたところからです、きっと(笑)
志賀:(笑)最初は切迫感みたいなところだったのに、段々と変えなきゃというより、こういう自分もいると受け入れていく形になっていったのですね。なんだか自分と少しずつ歩み寄っていく感じが素敵。
北川:そうですね(笑)良いか悪いかを超えて、こういう自分の一面があるということを少しずつ理解していっている途中だと思います。この本は、そういう意味で僕の個性をひとつ教えてくれて、心を救ってくれた本です。
志賀:大切な一冊を教えてくださり、ありがとうございます!
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生きていく上で様々なモヤっとを抱えることは多いように思います。
ひとつずつ、焦らずゆっくりと紐解いて、自分自身と歩み寄っていくような機会に、例えば読書がなれるとしたら、それはとても嬉しいなと思います。
もしかして自分も刺激を感じやすいタイプかも…と思った方、
あれ…もしかしてあの人ってそうなのかも…と思った方、
よければ手に取ってみてください。
個人的には、もしかしてあの人、と思った方に読んでいただけるのがより嬉しい。それはもうすでにひとつの歩み寄りだなと感じます。
少しずつ、人にも自分にも優しくあれますように。
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