めまい (映画 1958)
同僚を失ったトラウマを持つ高所恐怖症の男・スコッティが、不倫相手を失う。悲しみにくれる男が真実を知ったとき...
まとめるとこんな感じか。
昔の映画を見ていると、いつの間にか睡魔にやられるようになった。自分のせいか、回りくどくややこしい展開のせいなのか。あまりにも眠くてかったるくなったので、途中から早送り再生にしてしまった。
さはさておき、髪型や髪の色=見た目がいかに重要か思い知った一作だった。ヒロインのキム=ノヴァク、前半と後半が全く別人にしか見えないのだから。年齢さえ違って見えたのが、これまた驚きだった。
それにしても、スコッティが可哀想過ぎる。イイヒト過ぎたが故に不幸のダメ押しをされるのが、心痛むラストシーンである。元警官の彼は、いろんなことに気づいてしまったのであろう。自分のトラウマを乗り越えるため、心に浮かんだ疑念を晴らすため、その行動がトドメの悲劇を呼んでしまう。
が、情にほだされた女心が招く身の破滅は解せない。一番の悪は、全てを仕組んだガビン・エルスターなのに。妻と愛人を死に追いやった彼は、何のお咎めも無しなのは、物語とはいえ許せない。どこかで仕事人に成敗されている事を、心より祈っている。