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「忌談」福澤徹三

日本語はすごいと思う。
本作の題にも使われている、忌まわしいって言葉、すごくないかと。
調べてみると、

1 不吉だ。縁起が悪い。「―・い夢」
2 嫌な感じである。不愉快である。「―・い思い出」

と出た。
つまりは嫌な思いを総括してあらわす言葉だと認識。
怖いも、気持ち悪いも、エグ!!グロ!!、触りたくなーい、もすべて含まれているすごい言葉だ。

本作は実話怪談シリーズ、でも怪談ではなく忌談。
短い話がたくさん載っているのだが、特徴としてはお化け・幽霊がでてくる怖い話のみではなく、人間が原因となるどこか気持ちが悪い話が出てくる。

裏社会ってやつが題材で、もしかして自分が無駄な好奇心を発揮したりすると、この作品に出てくるような嫌な体験に巻き込まれるかも、という感覚がたまらなく怖い。

シリーズもので5作ぐらい出ている。
怖いもの見たさで読む手が止まらないのだ。

昔毎週のように通っていた図書館で、「実録怪談」の棚があった。
あきらかに図書館員誰かの趣味だよね。
図書館員の方々、おとなしそうで静かで、子供読み聞かせ教室なんてしていた優しい感じだったのだが、本に関してはいろいろな思いを心に秘めてるんだなと思った笑

自分が図書館員だったら、けっこう偏りのあるコーナーを作ってしまいそうだ。。

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