「ママは何でも知っている」ジェイムズ・ヤッフェ
ハヤカワポケットミステリー、通称ポケミス、全然ポケットには入らない。
海外のミステリーを発行している、ハヤカワのノベルスみたいな感じ。
推理小説・ミステリー好きとしては、読みたい本だらけ、最高のラインナップ。
これで本棚を統一したくなるのでーす!!
ただちょっと高いので、最近はもっぱらハヤカワ文庫になるまで待ってしまうのだ。
待ってしまうのだと書いたが、社会人として日々過ごしていると、新作発刊のスピードと、読書のスピードが合わない為、いつの間にか文庫になっているケースが多いね。
本作は安楽椅子探偵もの。
安楽椅子探偵、アームチェアディティクティブ(カタカナあってるかな?)は実際には現場には行かず、関係者から話を聞いただけで真相にたどり着くというジャンル。
有名どころだと、名探偵ポアロのアガサ・クリスティーの別シリーズ、ミス・マーブルシリーズとか、アイザック・アシモフの黒後家蜘蛛の会シリーズとか、作者忘れたけど「隅の老人」シリーズが有名かな。
短編集、刑事の息子が家族そろってママの手料理を食べる、一家団欒の時に最近手掛けている難事件について話をすると、ママが真相を見抜いちゃうって流れ。
ママが真相にたどり着くのが、過去の経験から。
それが近所の噂話レベルの話から展開するのが面白い。
「むかし三丁目の〇〇さんの娘の時、こうだったわ、あんたこの人もこうなんじゃない?」とか「わたしの主婦友達の〇〇さんは、嫁姑で悩んでてそれというのも。。。だからこの被害者もこうじゃない?」みたいな。
ママの豊富な人生経験から事件の真相が見えてくる。
どんな事件も人間が起こすのだから、ある程度人の気持ちがわかれば、真相が読めるっていうこと。
なので、なんか人間味を感じれるのが魅力かな。
あと、このママはおばあちゃんなのよ。
日本のおばあちゃんと違って、アメリカのおばあちゃんは男女関係とかけっこうあけすけに言うんだね。
自分の思っているおばあちゃんのイメージと違ってドキッとしてしまう。
このママシリーズ、短編はこのポケミスだけで、創元推理文庫にて長編シリーズが続編として刊行されている。
主人公が刑事やめて公選弁護人の選任捜査官に転職してて、離婚もしてる。
短編ではなく長編になるが、ママの推理の冴えは相変わらずなので面白く読めた。
彼女いない時にね、長編シリーズ読んだのよ。
そしたら、ママがバツイチ独身の主人公に言うの、「世の中の半分は女なんだから、恋人つくるチャンスはいくらでもあるやろ」みたいな。。。グサッときたわ~
文庫になってた!!
ミスマーブルで一番好き。
やべぇ、全巻大人買いして読み直したい!!
でも前の表紙の方が好きだったなぁ。
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