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茶園で「生物の進化」を考える!【お茶師日記18】
雑草の種類は多い
茶園で草取りをしていると、草の名前が知りたくなる。今はスマホで写真を撮ってその場で調べることができるアプリがあるので、片っ端から調べてみる。雑草に関する本も読むようになった。そして改めて気づくのは種類の多さである。
例えば、幼木園の難敵である「メヒシバ」には、厳密にいうと「メヒシバ」のほか「コメヒシバ」「アキメヒシバ」という近縁種がある。私には同じ草にしか見えないが、これら
ホワイトカラー的ひ弱さを克服したい【お茶師日記17】
2021年9月12日
日々の農作業や茶工場の労働で体力はついてきたが、車両や機械の扱いは経験不足が否めない。
今の仕事に就いて2年半の間に、特に車のトラブルでは「農道での脱輪」「山の上の茶園でのバッテリー上がり」「帰り道でのパンク」がそれぞれ1回あった。
農家の方にとってはごく普通のトラブルかもしれないが、こんなことがあると悲しいくらいに困ってしまうのだ。
1 脱輪
仕事が終わって、狭
雑草との闘いは熾烈だが雑草学は面白い!【お茶師日記16】
2021年6月19日
バン茶製造が終わって、草取り生活に入りました。
社長が「梅島のつゆひかりがすごいことになってるよ…」とのことで、その茶園にやってきました。6月10日、真夏のように暑い。
「梅島」は、いわゆる「畑総」で整備された広大な農地であります。この一角に昨年植えたつゆひかりの12aほどの幼木園があります。
おーおー!
こりゃ、やりがいのある現場じゃのお。どこに茶の苗が植
番茶づくりは毎日アップアップ【お茶師日記15】
2021年 6月6日
バン茶作りの始まり
例年より早く、今年の一番茶は5月10日に本茶が終わり、その後バン茶づくりに移行した。この時期の「バン茶」は、一番茶の後遅れて伸びてきた比較的柔らかな芽を刈り取る「芽バン」と、一番茶の残葉の硬化した部分をガリガリ刈り取った「鬼バン」がある。この地域独特の言い方かもしれない。
「バン茶」は漢字で書けば「番茶」だが「一番茶」と紛らわしいので「バン茶」と記
【お茶師日記14】お茶刈りと職工の日々
2021年5月5日
雨が続くと…
現在、一番茶の真っ最中でありますが、雨。
お茶農家さんたちは雨が降れば降ったで機械の整備やら小売り用の仕上げ、発送とお忙しいでしょうが、そういうものが一切なくお休みになるのが私。♪「雨が続くとぉ〜仕事もせずにぃ〜 キャベツばかりをかじってたぁ~」♪という歌詞が浮かんできますね。(こないか)
お茶刈りのお手伝い
今年はお茶の芽が早かったのですが、その
【お茶師日記13】 自然発生的「お茶摘み大会」
今年(2021年)のお茶時期が、例年よりずいぶん早く始まりそうですが、昨年の「初摘み」の時の、ちょっと嬉しかった出来事をお伝えします。
初摘み
2020年4月19日
新型コロナで世の中が混迷する中、新茶シーズンとなりました。
初揉みは4月19日の日曜日。我が社の茶園で最も芽の生育が早い、市の南部の住宅地に隣接する場所を朝から手摘みしました。
近所の子どもたちが
関係者の家族やお
【お茶師日記12】”清貧生活”で2年が過ぎた
2021年4月
世の中は、新年度を迎えました。
ということは、私も退職後2年を経過したということになります。
1年があっという間ですね。
皆さんも薄々気づいていると思いますが、幼少の頃と比べて、地球の自転、公転周期が年々早くなっていることは間違いないですよ。
こんなに一年が早いということは。昔に産まれといてよかった。
私ごとながら(いや、いつも自分のことしか書いてないだろ)、この2
【お茶師日記7】 お茶師と体力
2019年 5月17日
お茶師は茶工場の中で、どのような労働をしているでしょうか。
自動化していない製茶ラインの場合、お茶師は茶葉の状態をチェックし機械を調整することや、取出し(次工程への搬送)のタイミング判断のため、機械から機械へと動き回っています。また、生葉の集荷場、荷造り場、事務所へ行ったり来たりしています。
ほぼ8時間の勤務で何歩くらい歩くかをスマホアプリで計測すると、自分の場合
【お茶師日記6】毎日が失敗
2019年5月8日
ここで製茶の仕事を始めてから一番の、大きなミス(お茶の製造上の失敗)をしてしまいました。
今までもちょこちょこと小さな失敗はありましたが、影響が小さいか挽回可能な程度でした。しかし今回は大きなミスです。
茶工場では、毎日のようにトラブルが起きます。それは「機械の不具合」と「人為的ミス」のどちらかが原因です。そしてトラブルやミスが一つ起きると、それが次のトラブルやミスを生