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【小説】変な絵 (雨穴)

何かがおかしい9枚の絵の「謎」。
とあるブログに投稿された『風に立つ女の絵』、消えた男児が描いた『灰色に塗りつぶされたマンションの絵』、山奥で見つかった遺体が残した『震えた線で描かれた山並みの絵』。
いったい、彼らは何を伝えたかったのか...
というお話。

何というかうーん...前作でも感じたんだけど物事の理由付や心理描写なり行動が強引すぎる様に感じる。
物語を作る上で結果とういかラストシーンだけが先行しちゃってて、それにはしゃいじゃったのか普通に考えれば思いつきそうなそれに至る過程や導線が練られてなく作品として出来上がってないというか...だからまぁ雑に感じるんだよなぁ。
やりたい事は分かるんだけど結局の所、物語に対して十分な信頼と説得力がないと作家は納得できても読者は納得しないだろ。

前作に関しては、まぁホラーテイストだし実際の所の理屈やら理論は多少強引でも、フレーバーとして楽しめれば良いのかなぐらいに感じてたんだけど、今作に関してはミステリーよりの作風だからなのか余計に雑で怠慢に感じた。

想像してみれば強引すぎるってわかる場面でも、そこに至る明快なアイデアが浮かばなかったのか、それをそのままやっちゃってるから「は?」って感じで鼻じらむし疑問も沸く。
最低限やっておかなくちゃならない説明も不足している所があるし...。

買っておいてなんだけど、コレが売れていて評価が良いっていう事実が甚だ疑問である。
それともこの作品が楽しめないほど自分が歳食って感性が鈍ったせいなのか?
そうで無いと信じたいね。

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