【小説】ビューティフルからビューティフルへ (日比野 コレコ)
学校で自分を偽りながら受験勉強に励むナナ、恋愛体質の静、駅前でサイファーにまざり反骨精神を秘めたビルEという、現状に息苦しさを抱えている3人の高校生が「ことばぁ」と呼んでいる老婦人の家に通い、奇妙な宿題を出されては提出するのだが...というお話。
「絶望」と「ドレスコード」で踏んだあらすじに惹かれて購入。
無駄に韻を踏みまくりながらも鋭利なパンチラインの応酬。
まさに散弾銃の如くな言葉のどしゃぶり模様。
ヤマなしオチなし、ストーリーや起承転結なんてクソ喰らえなビートにのったモノローグは芸術的である。
久しぶりに尖った作品に出会えて興奮してしまった。
あまり深く考えずにノリで読むのがいいかも。
語られる言葉には意味はしっかりとあるんだけど、一見すると奇妙な言葉の応酬具合がなんだかビートニク文学を読んでいる様な気分だった。
しかし、なんだ?
高校生ってしんどいなぁ。
毎日同調圧力に殺される様な具合じゃぁそりゃぁ死にたくもなるよな。
ダイはなんだかんだで裸の王様なんだろうなとかそんな事を思っていたら、高校生の時、誰とも分かり合えなかったし、分かりあう気がしなかったあの時の事をなんとなく思い出したりした。
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