
【小説】改良 (遠野 遥)
とある青年が美しさを求めて女装をする...というお話。
女装するが、性欲の対象は女性。
昔に比べて、男性メイクなど男性の容姿のままで美しくなろうとする男性は増えたから、男性が自分の美しさを表現しやすくなってるのではないかとは思う。
しかし、主人公が美しさ=女性らしさと思っている様で、女装することでしかその欲求を満たすことができない。
メイクや服装で「改良」を図った主人公はどんなに改造しても上には上がいるから、自己満足できるようにならない限り、欲求を満たすことは難しいのかもしれない。
個人的な持論として、極める事に対して必要なのは愛であり執着であると思っている。
主人公に執着はある様だが、他者に対しての愛は決して感じられなかった。
独白の端々に見え隠れするあらゆるモノを見下す感情は、対局的な位置にある醜さに他ならないのではと思えた。
リスペクトも必要なんだろーなー。
コンノ、そこに愛はあるんか?
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