【小説】鈴波アミを待ってます (塗田 一帆)
Vtuber鈴波アミがデビュー1周年を迎えた記念すべき夜。
待望された記念配信は始まらず彼女は突如失踪してしまう。
視聴者たちは推しの復帰を信じ続けるのだが...というお話。
実にファンタジーなお話だった。
私的に、そのファンタジーさや拗らせすぎて時に揶揄され炎上してしまう主人公の行動や選択が滑稽に思えた。
捻くれた自分にはどーもパンチが足りなかったかな。
彼女を応援してきた人たちの熱い思いを胸に、あくまでいちファンとして支えながら彼女の背中を推す展開は○。
興味深いテーマで自分自身の推しがこの状況になったら自分はどういった思考をするだろうという思考の旅は面白かった。
VTuber文化やVRソーシャルへの理解の深さが垣間見え、未来的な展望に希望を持っているなと感じた。
願わくはその展望が、富野由悠季監督がある対談で語った「知の愚明」という末路に陥いる事のない未来を期待したい。
#読書 #読書記録 #読了 #小説 #読書感想文 #読書好きな人と繋がりたい #早川書房 #塗田一帆