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【できないことがあってもいい】悪いことは自分のせいだと思ってしまう

🐱なまえは にゃー
のんびりひなたぼっこがだいすき
ぼくのとなりでひなたぼっこしている人が話しかけてくる
どうやらぼくは生きづらさを感じるお悩みに気づきを与えているようだ
ゴロゴロしているようで仙人のような、自由な猫

🐱 (今日は雪の中をお散歩)
      お、ここならゆっくりできそうだ
      (座ってあくび)
      ふわぁ〜あ〜

👦 (泣きながら走ってくる)
      わー

🐱 おーい、どうしたんだい?
      雪のなか、靴下も履かずに

👦 ん?
      (顔を上げて見渡して)
      あ、にゃーだ
      なんでもないよ、靴下忘れちゃった

🐱 (そんなわけないよね?って思ってる)
      そうか、それならぼくがきみの足を温めてあげるよ
      (足首のあたりにすり寄る)

👦 にゃー、あったかいね
      ふわふわだぁ

🐱 なにか急いでいたのかい?

👦 うん、っていうか、お母さんに怒られちゃって

🐱 うんうん

👦 前にぼくが宿題をやっているときに手伝ってって言われて
      ぼくが手を離せなくてそのせいでお母さんがやけどをしちゃったんだ

🐱 それは大変だったね
      お母さんのやけどはどのくらいだったの?

👦 左手の親指にちょっと熱湯がかかっちゃって
      慌てて冷やして病院に行ったよ
      お医者さんは、もう大丈夫って言ってたけどね

🐱 お母さんは今はもう治ったの?

👦 うん
      それがあってから、
      お母さんの手伝いはすぐにできるようにって思って
      心の準備をいつもしてるんだけどね

🐱 おうちにいるときはいつもお母さんのそばにいるのかい?

👦 そう、
      だから学校で宿題を終わらせてから帰るんだ
      ぼくが家にいるときはいつでもサッと手を貸せるように

🐱 じゃあきみはおうちで本を読んだりテレビを見たりしていても
      お母さんのことを気にしながら?
      なんだかやりたいことに集中できないね

👦 お母さんがいつご飯を作るかわからないし
      いつ手伝いが必要になるかわからないから
      お母さんが立ったら、そろそろかなってソワソワする

🐱 きみ、そんな毎日を送っているのかい?
      やけどのとき、お母さん、なんて言ってた?

👦 「(強い口調で)すぐ来てよ」って

🐱 そっかぁ
      それできみは自分を責めちゃったんだね

👦 責めてるわけじゃないけど、
      次に同じようなことが起きないように予防してるってわけさ
      だけど、さっき、
      「なんで自分の部屋にいないの?
      せっかく用意してあげたのに
      使わないならお母さんにちょうだいよ」
      って言われてさ
      それで、ぼくはお母さんの喜ぶようにはできないから
      ぼくはもう家にいない方がお母さんが怒らずに済むと思って
      1秒でも速くって飛び出してきたんだけど
      靴下を履いてないまま出てきちゃった

🐱 きみは優しいんだね
      お母さんが困っていることを解決してあげようと
      頑張ってきたんだね
      きみがさ、もし反対の立場だったらさ…
      お母さんが、きみの喜ぶようにできないからって
      おうちからいなくなっちゃたら、どう思う?

👦 (!!)やだよ

🐱 うん、お母さんもきっとそう思ってるんじゃないかな
      そもそも
      きみもお母さんも、他の人もみんなね
      『自分の思った通りに動いてくれる人が“いい人”』
      だなんて思う人のそばにいちゃダメだよ
      きみもお母さんの悲しい顔を見ないように
      お母さんの顔色をうかがって生きると
      お母さんはきみのことを嫌いになってしまうよ
      きみは自分のせいでやけどさせちゃったと思っているけど
      本当はそうじゃない
      お母さんが1人ではできないことを
      ちょっと無理してやっちゃったのかもしれない
      次回、同じことが起きないようにする努力は
      とても建設的だし素晴らしいことだけれども
      努力の方向を間違えてはいけないよ
      自分を犠牲にして予防するのは大間違いさ
      お母さんは1人でできる量をちゃんと理解することが大事だし
      1人じゃできないことはあらかじめ伝えておかないといけない
      きみにはきみの予定があるんだからさ
      きみはお母さんに言われたから手伝うとか部屋にいるとか
      するんじゃなくて、
      きみがどう行動すれば堂々としていられるかを
      心に聞いてみたらどうかな?
      手伝いだって、お母さんのタイミングじゃなくても
      できることはきっとあるよ

👦 そうだね、
      ぼくのせいばかりじゃないって初めて気がついたよ
      大人って完璧だから失敗なんてしないって思っててさ
      お母さんも失敗なんてしないはず
      って思ってたよ

🐱 何歳になっても失敗するよ
      失敗に見えるだけで失敗じゃないんだけどね
      小さい失敗をたくさん持っている人は
      たくさん予防法も身についていくね

👦 にゃー、ありがとう
      足、あったかかったよ
      心も元気になった
      おうちに帰って、お母さんに話してみるよ

今日の一言
いいことだけじゃなくて
悪いことのときも自分に原因が100%ってことはないって思い直してみよう

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