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「製本のお話を聞いてみようの会【並製本】|イベントレポート

2024.12.29(日)

高円寺のシェア型書店〈本店・本の実験室〉で行われた「製本のお話を聞いてみようの会【並製本】」に行ってきました。棚主でもある猿猿犬猫蟹(ウキウキわんにゃんクラブ)さんが主宰されています。

ゲストは、平日は製本会社に勤務されている「小さな製本屋」さん。

会場の雰囲気はこんな感じでした。ワークショップではないのですが、近くの机で実演して下さったので、みんなで見学する感じに。わきあいあいとしてすごくいい雰囲気でした!

今まで本の編集にも携わってきましたが、気にしているのは中身のことばかり。紙や印刷、造本など「形としての本」についてもっと知りたいと思い参加させていただきました。

「本を好きだと思っていたのに、私は本のことを全然知らなかったんだ……!」と目からウロコが落ちる思い。すごく面白くてためになる会でしたので、イベントの様子をレポートしたいと思います。

もし気になるなぁという方がいらっしゃいましたら、次は1/26に【上製本】があるみたいなのでチェックしてみて下さい。私のように製本に詳しくない初心者の方でも職人技を間近で見学できるので楽しめると思いますし、造本経験のある上級者の方も、具体的な質問が飛び交っていたので勉強になると思います。


1.製本の基礎知識

製本には大きく分けて、上製、並製、中綴じの3種類があるそうです。今日はそのなかの並製本の話を聞く会。

上製本というのは、ハードカバーの本のこと。表紙にボール紙が入っている硬くて分厚い単行本です。丸背と角背があり(知らなかった)、重厚感があって手に取るとずっしり。費用がかかるため値段も上がりがち。最近は少なくなってきましたね。

並製本というのは、ソフトカバーの本のこと。最近の新刊はソフトカバーが主流になってきた印象です。実用書やビジネス書では、以前からよく見られるつくりです。

中綴じというのは、真ん中を針金で止めるつくり方。ZINEや雑誌などに見られます。いわゆる「ノート」型です。

この基本があって、そこからさらにフランス装やコデックス装など様々なバリエーションの製本の世界が広がっているそうです。

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