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チームワークがバーンアウトを防ぐ

対人支援職である私たちの仕事は、バーンアウトを起こしやすい職業だと言われています。
みなさんの職場では、どんなバーンアウト対策をしていますか?
「看護師のバーンアウトと退職意思の因果プロセスを検証した研究」ではバーンアウトと退職意思は、チームワークと職務満足度に影響受けるということが明らかになっています。
では、バーンアウトを防ぐチームワークとはどういったものでしょうか?



チームワークの7つの段階

バーンアウト防ぐには、個人が抱える負担を分散し、サポート・共感しあえるチームの力が必要です。
実はチームワークには段階があり、バーンアウトを起こしにくいチームの段階があると考えられます。
自分のチームはどの段階かな?と考えながら読み進めてみてください。

ステラ・コンサルト 組織のチームの状態を段階で示したもの

レベル1:「知っている」
チームにどんな人がいるのか知っている状態てす。会釈や挨拶を交わすくらいの関係性です。

レベル2:「話をする」
「暑いですねー」「忙しいですね」など、簡単な会話をする状態です。挨拶の次の段階です。

レベル3:「理解する」
お互いの違いを理解しあっている状態です。
それは役割の違いであったり、価値観の違いであったり、コミュニケーションの仕方の違いであったりするかもしれませんが、あらゆる違いを事実として受け止め理解し合うことができている段階です。レベル3の状態は人々が日々過ごす場としての「コミュニティ」としてのつながりができている状態です。

レベル4は:「共有のものをもつ」
その組織での自分の存在意義を感じているかどうか、その組織で共にめざそうとしているものがあるか、それを共有している状態かが問われます。
組織の理念やビジョンが共有され、それをもとに一人一人が役割を発揮しようとしている状態です。

レベル5:「相談する」
チームを良くしていくために、自分の仕事の範囲を越え働きかけることができる状態です。役割をこえて痛いことも言い合える関係性です。

レベル6:「協力する」
チームを良くしていくために、利害や対立、葛藤を超えて協力することができるチームです。メンバーたちは、たとえ自分の負担になったとしても、全体のために役割を担うことのできる関係性です。

レベル7:「新しい価値を共に生み出す」
日常業務の中で皆が見過ごしてきたこと、発見できなかったものの中に、あらたに価値を見出して、さらに良くしていく力のあるチームです。

バーンアウトを防ぐチームワークの段階

さて、みなさんのチームの段階はどのレベルでしたか?
多くのチームが、レベル3の段階に相当するのではないかと思います。
レベル3の段階のチームは、コミュニケーションがとれており、居心地が良く、協力し合う姿がみられます。しかしそれは、個々の価値判断によるところが多く、「人に頼るのが苦手な、まじめな頑張りやさん」に過剰な負担がかかることがあり、バーンアウトのリスクが高まる可能性があります。

バーンアウトを防ぐチームの段階は、レベル4からだと考えられます。
この段階では、チームのメンバーが共通の目的を共有し、お互いの役割や責任を理解し合い、しっかりと支え合う状態です。これにより、個々の負担が軽減され、より生産的でサポートし合えるチーム環境がつくられます。

チームワークを育むはじめの一歩は?

チームワークの段階は一足飛びには上がっていきません。レベル1〜3の段階があってはじめて、レベル4の段階に上がっていくことができます。
どの段階にあったとしても、そこはより良いチームワークを育むための、大切なプロセスです。
それはレベル1〜3の段階を深め、レベル4に上がっていくために私たちが踏み出したいはじめの一歩は、お互いを知り合い、理解し合う機会を意図的に作ることです。
ケアシナプスでは、さまざまなツールを使った対話の場や、現場の関係性を深めるコミュニケーション研修などを通して、チームワークの段階を上げるサポートをしています。

チームワークの力をUPしてバーンアウトを防ごう!

優しくてまじめな頑張り屋さんが、疲弊してしまわないように、みんなで支え合えるレベル4以上のチームワークを目指して、対話の機会を増やしていきましょう!



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