「恋せぬふたり」3話感想
アロマアセクを扱ったドラマ『恋せぬふたり』の3話感想です。
恋人ではない、いわゆる「家族」を目指し、同棲する咲子(岸井ゆきの)と羽(高橋一生)ですが……。
ドラマ開始前に「ドラマの中で性的接触の描写があります。あらかじめご留意ください」のただし書きが。いやがおうなく身構えてしまいます。
3話では咲子の過去が語られます。
もともと恋愛にあまり興味がなかったけど、大学時代に男からの告白でつきあいます。ですがキスされた後にびっくりして逃げたら、轟々の非難を浴びせられます。
それから6年後、今度は会社の同僚カズくんとつきあうことに。好きなアイドルがいっしょで、映画、漫画、食べ物の趣味が合うので、気のあう友達からのカップルになります。
つきあって三日ほど経ち、週末に家に泊まりに行ったとき、当然、性的なことを致すようになるのです。咲子にとってはセックスは痛いだけで、恋愛感情もキスもセックスもピンとこないままなのです。
そんなわけで、つきあってからはギクシャクしだしたので『活動休止』と称し、つきあう前の状態にもどします。
私事ではありますが
ぼくも20代前半のときに似たようなことがありました。とはいえマジョリティ側からの視点ですが。
当時、つきあっていた彼女にキスや性的接触を試みようとするたびに「やっぱりあなたとは親友になりたい。心の友でいたい」と拒否されてしまうのです。
人間的に嫌悪感をもたれたわけではなく、ぼくと仲良くしたい気持ちは伝わるので別れることはなく交友をつづけていました。行き場のない性欲は風俗や出会い系サイトで発散し(迷惑な話ですが)彼女と会うときは賢者な気持ちで向かいます。
それでも彼女、手をつないだりとかは好きだったんですよね(我慢していたのかわからないけど)頭を撫でられたりとか、ぼくに膝枕をしてくれたりとか。
そんなこんなをしているうちに欲求を抑えられなくなり、性的にせまり、また親友状態にもどるという不毛なことをしていました。そんな関係は約二年間続き、ぼくの上京をきっかけにフェイドアウトします。
あれからいろいろ想像してしまう
あれから20年以上経ちますが、ずっとしっくりこなかったんですよね。なぜに俺とのキスをそこまでに嫌がるのか?
家がカルト教にハマっているため、深い関係になりたくない説。過去にレイプされたことがありトラウマになっている説。などがありましたが、どれもしっくりこなかった。
だけど、このドラマを見て、あぁ、あれはこういうことだったのかもな。と思うようになりました。
だとしたら、ぼくが無知だったとはいえ、彼女のことを傷つけてしまった。謝りたい。また彼女のほうが、ぼくを振り回してしまったと後悔しているのなら、気にしていないよと伝えてあげたい。
今回の小ネタ
劇中で出てくる、咲子が推しているアイドルグループ『サニーサイドアップ』ですが、これってどこかで見覚えが!
おなじNHKのよるドラ枠の「だから私は推しました」に出ていたグループですね。ちょっとした小ネタだけど嬉しかった。
なお「だから私は推しました」はアイドルのファンが主人公という数少ないドラマで、人間ドラマとしてもサスペンスとしても傑作です。
ぜひ再放送してほしいですよ! NHKさん、よろしくおねがいします!
次週は
ちなみに3話ラストでとんでも展開。
このドラマ、えらく展開が早いです。4話では3人の奇妙な共同生活アンド三角関係か? 楽しみです。
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