『朽ちないサクラ』を見てきた話
今日は毎月1日は映画サービスデー。
洋画で見たいものはしてないなぁと思って、でもせっかくだから何か見ようと調べて面白そうだと思った『朽ちないサクラ』を見てきた。
『孤狼の血』の原作者、柚木裕子原作の警察小説の映画化…だそう。
主役は杉咲花演じる警察広報職員。
広報職員は警察官ではないので捜査をできる立場ではないが、親友を殺されたことで自分で調べていくというミステリー作品。
内容にあまり触れることはしないが、まさかオウム真理教の地下鉄サリン事件をモチーフにした事件・宗教団体が出てきて絡んでくるという展開にはほうと思った。
公安が今作のキーになる。
警察組織の一つである公安だけども、私は公安をいわゆる警察という風には考えてないんですよね。今作の中でも会話で出てくるけども、公安は事件が起きないように、情報を集めて未然に防ぐことが正義。
公安は視点を変えたらスパイ組織と変わらないなと思います。
宗教団体信者の名簿・住所から所有している車の情報を持っている描写が出てくる。これをフィクションの中だけの話と思うお花畑な人はいないと思うけど、そういう情報を持っているのは当たり前の話なんですよね。
映画見終わって帰りに思い出した話ですが、たまに防犯ポスターで、過激派のアジトを知っていたら情報をみたいなポスターを見たことはないでしょうか?逃亡犯の顔写真の情報提供とは違い、どこにでも貼ってあるポスターではないですよね。しかも現代には似つかわしくない時代錯誤なポスターと感じる。
あのポスターは別の意味を持っているといいます。
その昔にあった学生運動などで目立った活動をしていた、いわゆる極左な思想をもっていて公安リストに入っている人が住む場所の近くに貼って、公安が見張ってるぞという意味を持っている…と、ある人から聞きました。全てがそうだとは思いませんが…でも、なるほどなと思う。これも未然に犯罪を防ぐ方法ですよね。それは、既に活動を引退した人でも同じことで、今作の映画の中でもセリフに出てきますが、思想は簡単には変わらない…一度リストに載ると、犯罪歴は無くても警察に永久的に残るということ…悪いことはできません。
主人公の杉咲花の作品を見たことはあまりない。
そもそもここ数年映画をあまり見ていないのと、もう10年近くまともにテレビを見ないのでドラマも見ていない。NHKの朝ドラに出てたり、ラジオ番組は仕事の移動中に聞いたりしていたので知ってはいたのですが、演技の上手な子だなと思いました。
感情をずっと押し殺してるなか、最後に泣きながらの演技が凄い良かった。
脇を固める安田顕、豊原功補も申し分なし。
ストーリー展開が途中から駆け足な感じはしたけども、飽きることなく面白く見れた。目新しさはないけども、引き込まれます。
作品タイトルの意味が分かると、作品をちゃんと表しててなるほどなと思いました。
柚木裕子原作の映画化は面白いのが多いので、これからはチェックしていかないといけないかな。
原作もチェックしておこう。
続編、『月下のサクラ』もぜひ映画化してほしいな。