181031_ソイラテ

かばやき布団のねられない日々

 いつそれが始まったのか覚えてないんだけれど、あまりよく寝られない。
 眠り始めるもふっと目が覚めるというのを夜中のうちに2~3度やったときにはもう6時とかで結局身体を起こしてしまう。

 わたしのマンションは通りに面していて、夜になると賑やかなお兄さんお姉さんの笑い声話し声が聞こえてくる。
 音の条件がそろっていて反響してしまい、そんなに大きくない声でもとても良く聞こえてくる。

 最近、眠れないの内容が変わった。
 眠り始め、すぐに夢を見る。内容をひとつひとつ覚えることはできないけれど、元カレが出てきたり、まあとにかく後味の悪い夢を見る。冷や汗をかいてすぐに起きる。
 パッと時計に目をやると5分も経っていない。そんなことが何度も何度も、繰り返される。次第に目を瞑るのが嫌になってきて、見えない天井を見つめていると、布団の中で寝ている身体が立ちくらみを起こす。
 いつ、その寝ている立ちくらみが収まるかは日によって異なる。まったく、困ったことである。

 それが、昨日の晩から今日の朝にかけては、いずれの寝不足もおこらなかった。
 熟睡だった。
 昨日今日と急に実家に変えると事になって、久しぶりに実家の自分のベッドで寝たのだった。

 ひとつは、東京のわたしの家の寝具はへちょい、という理由がある。
 へちょい。とてもへちょい。
 せんべい布団ならまだマシ。あれはなんだ、「蒲焼さん」布団とでも言おうか。(ベタベタしてそう)そのくらいのへちょさなのだ。
 起きたらすのこの間隔の跡がからだについていそう。

 今日はよく眠れたという話を母に話したら、彼女は言った。
「ほらね、少し帰ってこればいいのに。」
 それが、しばらく実家で生活すればいいのにっていう意味だってことはもちろんわかった。そして、休職し始めてから初めて、
「その選択肢もありやなあ」
 と、ちょっと思った。
 
 でも。
 やっぱり実家に帰ったってどうなるんだろって。思っちゃう。
 きっと寝られない原因となっているもとのもとのもとのもとの…ってたどっていくと家族の問題になる。
 いまのわたしがそれに対面する必要はあるのかな。

 ひとまず東京に戻る予定があるから、そうしたら寝具を蒲焼さんからマットレスに新調しよう。


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イコカ
この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。