慢性腰痛はストレスが原因?|そのメカニズムと対処法|
よく耳にする”慢性腰痛”という言葉。
頻繁に聞くものの、その仕組みをよく知らない人は多いことでしょう。
今回は、慢性腰痛のメカニズム、そしてその意外な原因をお伝えします。
慢性腰痛とは?
慢性腰痛とは、腰の痛みが3ヶ月以上治らない状態のことを言います。
日本では、体のどこかしらに慢性の痛みを持つ人は、およそ2300万人もいると言われています。
その痛む部位で最も多いのが腰で全体の64%にも及びます。
人数に表すと約1500万人。
もはや腰痛は国民の悩みと言っても良いでしょう。
慢性的な痛みのことを、慢性疼痛(とうつう)と呼びます。
この慢性疼痛の症状が現れやすいのが30〜50代の女性。
その中でも、特に大都市の専門職・事務職の人に多いとされています。
なぜでしょうか?
そこには心理的要因が大きく働いていると考えられています。
分かりやすく言えば、ストレスです
ある調査では、慢性腰痛の35%もの人がストレスなどの心理的要因を抱えているとも報告されています。
具体的にいうと、それは職場での人間関係、特に上司との関係がうまくいってない場合が多いようです。
つまり、ストレスが腰痛という症状となって現れるのです。
腰痛とストレスのメカニズム
脳には元々、痛みを和らげる仕組みが備わっています。
例えば、一生懸命仕事をすると疲労性の痛みを感じることがあるでしょう。
しかし、その度に痛みを和らげる仕組みが働くことで多少痛みを感じながらも仕事を続けることができるのです。
ストレスがない普通の状態では腰から脳へ痛みの信号が伝わると、ドーパミンという成分が放出されます。
ドーパミンが出るとそれに反応してセロトニンやノルアドレナリンが放出されます。
セロトニンやノルアドレナリンには痛みを抑制し、脳に伝わりにくくする役割があります。
ところが、ストレスのある状態が長期間続くとドーパミンが放出されにくくなり、痛みを和らげる仕組みがうまく働きにくくなるのです。
慢性腰痛の治療法は?
気になるのは、このような時どう対処すれば良いのかということ。
今回はストレス性の慢性腰痛に効く2つの方法をご紹介します。
適度な運動
まず一つ目は適度な運動を行うこと。
体を動かすと脳からドーパミンが放出されます。
そうなると自然と痛みを和らげる仕組みが活発に働き、腰痛が軽くなると考えられているのです。
その中でもウォーキングは効果的。
ウォーキングは慢性腰痛だけでなく健康面でも良いとされています。
シューズさえあればどこでもできるという気軽さもあり、おすすめです。
楽しいことをする
2つ目は、とにかく楽しいと思えることをやることです。
既にご存知の方も多いかと思いますが、自分にとって楽しいことを行うと、人は脳からドーパミンを大量に放出させます。
楽しいことは探せばたくさんあるはずです。
例えば、気の合う人と喋る、美味しいものを食べる、見たかった映画を見る等。
小さなものも含めると、きりがない程です。
ストレス性の腰痛は、気持ちからくるもの。
逆に言うと、その気持ち部分を修復すれば腰痛改善にもつながります。
長年、腰痛でお困りの方でその原因がストレスにあると言う方は、適度な運動をして楽しいことを日常生活に取り入れることを心がけましょう。
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