
心の容量を空けておきたい
私にとって大切なふたりの親友が、それぞれのパートナーと年末に結婚しました。
ふたりとは、小学4年生の頃からのズッ友ガールズ(?)です。ふたりは地元にいて、私は地元を離れていて、帰省するときに必ず連絡して会っているくらいの間柄でした。
話すことといえば昔話ばかりで、それぞれ憶えていることがちがうから面白くて止まらなくて、5時間はあっという間に経っているのですが、そういえば恋愛のことなんて、あまり話したことがありませんでした。
リアルタイムで知ることはなくて、大体事後報告というか、ニュースまとめの切り抜き記事みたいにざっくり教えてもらうくらいだったので、「結婚したんだ」の一言には本当に、驚きを隠せませんでした。
もしかしたらふたりは頻繁に会ったり、連絡を取り合ったりして共有していたのかもしれないです。
パートナーと出逢って、恋に落ちて、愛を誓って共に生きようと約束を交わしたまでの経緯を、私は知りません。
決して心穏やかな日々ばかりではなかったと思うし、いろいろと思い悩んだ日もあったと思うし、
だけど、それぞれが想い合い結んだ愛を、私には直接報告しようとふたりで決めていたと聞いて、ぶわあああっと鳥肌が立ち思わず涙が溢れてきました。
なんてびっくりサプライズ!
本当におめでとう!
SNSで【ご報告】されることが多い中、そうやって直接伝えたいと思ってくれていたことが、私は本当に、純粋に素直に嬉しかったです。
そんな、びっくりで幸せな報告会の帰り道。
ひとりになった途端、じわじわと込み上げてきました。
独りになってしまったな〜、と。
学生時代の(連絡を取り合っていたり、近況を知ることができたりする間柄の)友人たちは、男女共にほぼ結婚しています。パパママになっていたり、結婚はせずともパートナーがいて一緒に暮らしていたり、離れているけれど想い合っていたり、それぞれの愛のかたちを育てている様子を画面越しにですが知っており、陰ながら応援しています。
親友のふたりは唯一、独身を共に謳歌している(と勝手に私が思っていた)仲間であり同志でした。
あーーーーーーついにそっち側へ行ってしまったのか友よーーーーーー(心の叫び)
変わらないのは分かっています。
私がこの気持ちを打ち明けてもきっと受け止めてくれるし、これまでも、これからも、私たちはズッ友ガールズ()で、連絡も取れるし他愛もない話で盛り上がれるし、会えばいつだって小学生時代の私たちに戻れることは分かっています。
でも。私だけ。
私だけが、独り。
きっと、心の容量が空いていないんです。
だから受け容れられない。
認めたくないのだけれど、でも、きっと、そうなんだよね、私。
こんなふうに思いたくなかった、
心から祝福したかった、
クローゼットを開けて、新しい服をハンガーにかけて収納するときのようなスムーズな流れで、親友の幸せな報告を心に収めたかった。
もしくは綺麗にたたんで、「祝福」と書かれたラベルの貼られた引き出しに、そっと大事に収めたかった。
今はまだ、包装紙を剥がさずに心の手前の隅っこに置きっぱなしにしています。
あの日ふたりからもらったままの、綺麗なまま。
そっと、大事に。