8月ってヤツは
神社の石段のてっぺんに腰かけて
台風の進路についてなんて
話したくもないこと話しながら
あなたの隣
超音速で動き出す細胞
飛び出してきた心臓を
飲み込む音は
蝉しぐれがかき消して
歩いてきた道のりを見下ろせば
湿気にむせる街並みが
夕暮れを待っているけど
空の青
海の青
君が飲みほしたラムネ瓶の青
ぜんぶ抱きしめたら
地球の青
ゆれる葉陰の隙間
飛び込んでイルカになれば
超音波は
そこらじゅうで乱反射
どうする?
そうくる?
意地っぱりが突然
素直になっちゃったりする
奇跡の1日