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木から伝わるぬくもりを感じながら

とあるアフタースクールの子どもたちは、さまざまな形をした木を手に取りながら、木工作プログラムを楽しんでいました。

このプログラムの材料となる木材は、アフタースクールを利用する子どもの保護者の方が、ご厚意で寄付してくださったものです。
障がいのある方が一般就労に向けての職業訓練を行う福祉事業所で加工された木材で、その事業所の運営に携わられている保護者の方が「ぜひ子どもたちの活動に活用していただければ」とお持ちいただいたものでした。

子どもたちがイメージしやすいようにと、見本となる作品も一緒に持ってきてくださいました

この日の木工作プログラムには、18人の子どもたちが参加しました。さまざまな形に加工された木材と、枝を輪切りにしたパーツ細い枝やなどを使って、ボンドで貼り合わせて自由に作品を作っていきます。
木材は、角や辺が丸くなるように加工がされていて、子どもたちもとても使いやすそうです。

いろんな形、大きさがあるので、自分がつくりたいものにピッタリな木材を探す子どもたち。

木材を手に取る前から、「ぼくはティラノサウルスをつくるんだ!」とすでにイメージができている子もいれば、実際に木材に触れながら組み合わせてみて、見えてくる形から作るものを決める子もいて、楽しみ方はそれぞれです。

木材同士をくっつけるために使うボンドに、慣れている子もいるものの、ボンドを適量出してくっつけて乾くまでそっとしておく、ということに苦戦する子も。
普段はあまりアフタースクールでも木工作をする機会がないので、今回が次への経験・学びとなる子どもたちも多かったです。

木材をくっつけたあとは、自由に色をつけていきます。
今回は、マーカーを用意。カラフルな車にしている子や、友達と色違いのうさぎを作る子など、それぞれこだわりの作品を仕上げていきます。

参加していた子どもたちは「いつもは木をつかわないから楽しい!」「木ってこんなかおりなの?」とウキウキな様子で木工作プログラムを楽しんでいました。

私たちが運営するアフタースクールは、拠点にもよりますが週に5日や6日開室をしています。そうすると、子どもたちの遊びやプログラムのレパートリーが少なくなってマンネリ化に悩んだり、新しいプログラムに挑戦しようとしても、さまざまな要因で、必要な材料や道具、環境が簡単に用意できない場合もあります。

今回、保護者の方のご厚意で寄付してくださった木材を活用して、普段とは違うスペシャルな工作ができたことは、工作好きな子が多いアフタースクールとって、とてもよい機会となりました。

寄付くださったご家庭の子どもも「ぼくのおかあさんがしごとでこれやっているんだ」と誇らしげに話してくれたことも印象に残っています。

完成し、ボンドを乾かし中の作品たち

アフタースクールの日々の運営は、保護者の方や学校関係者、行政担当者をはじめ、多くの方のご理解やご支援・ご協力に支えられております。
今後も、子どもたちにとっての居場所を、皆さんとともにつくっていけたらとても嬉しいです。

文:コミュニケーションデザインチーム・太田