【予算850億の元バイヤーが解説】この商品は素晴らしいシリーズ(メガネクリーナーふきふき：小林製薬)

こんにちはのじです。
（私の記事は #NP企画 　で検索できます）

大手ドラッグストアで10年化粧品バイヤー、１年半雑貨のカテゴリーマネージャーをしてました。辞める年は850億の予算を管理してました。

今は化粧品メーカーでマーケティング本部のディレクターやってます。

『この商品は素晴らしい』シリーズ

私が使った中でこの商品は素晴らしいと思った商品を紹介していきます。
広告ではないので他社品限定で紹介していきます。
またマーケティングの視点でこの商品の勝利の方程式を作っておきます。

今回は

小林製薬『メガネクリーナーふきふき』です。

公式HPより

選考理由
メガネのレンズの掃除用シートというニッチな市場で爆発的に売れているアイデア商品です。

商品特徴
レンズの指紋・脂汚れを軽く拭くだけでスッキリ落とします。速乾性のウェットタイプなので、から拭きはいりません。個別包装なので、携帯に便利です。プラスティックレンズ、マルチコートレンズ、水やけ防止レンズにも使用できます。


売価は20包で300円位 40枚で500円位

公式HPより

ここが素晴らしい

①メガネのレンズというフィールド

メガネの装着人口は7000万人と言われています。ものすごい数のメガネが流通しています。とは言えメガネを買うとメガネ拭きのクロスがついてきますし汚れたら簡単に洗うことができます。にもかかわらずあえてそこに商機があると目をつけたのは素晴らしい。

②どこでも拭けるというベネフィット

個包装になっていることでお出掛け時にもさっと拭けます。日本はあちこちにトイレがあるから必要なら水で洗ってティッシュで拭けばいいんだけどそのちょっとした手間をお金に変えらると注目した事が素晴らしい。

③分かりやすいデザインとネーミング

そのまんまのデザインと名前です。おしゃれでもないですが何をしてくれるか伝わるという点では非常に素晴らしいデザインです。

④原価ではなく価値で値段を決める

メガネ拭くのに１枚10円です。冷静に考えるとシートとしては高いです。もっと何倍もシートが大きい床の掃除シートでも１枚当たり10円しません。成分もイソプロピルアルコールと特殊な成分ではありません。

ただメガネが汚れていたらだらしない印象を与えてしまうので人と会う前などにさっと拭いて清潔感が手に入れられるならこの価格でも充分通用するのかなと思います。

勝利の方程式

機能×ブルーオーシャン×わかりやすさ×手軽さ×清潔感

まとめ

原料代だけ考えたらまぁまぁ高いですがそこに利便性やエチケットという訴求を加える事で爆発的なヒット商品となっています。

しかも先駆者という事でほぼ独占市場となっています。ニッチな市場のため、棚のスペース考えるとこの品種は２つは要らないため他社が真似して似たような安い商品作ってもバイヤーは敢えて売れてるこっちをカットする事はしないと思われます。つまり将来的にも高確率で安泰の商品です。誰もやっていない事を先に仕掛ける事は重要だなと感じさせる商品です。

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最後まで読んで頂いてありがとうございました。

のじ