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【自分の名前を再解釈】3つでひとつの作品になる

こんばんは。のぞみです。

本日は、こちらのタイトルのなかからひとつ。


ひがめぐさんにお借りしているこちらを読みながら、自分の名前の再解釈を考えていました。


1. 「望(のぞみ)」の解釈を考える


わたしの名前は、「望」ひと文字で「のぞみ」といいます。

どんな由来なの?と両親に尋ねると、母には「お父さんがつけたんだよ」と言われ、父には「希望の望だね」とか「お兄ちゃんとの並びを考えてね」とぼんやりとしたお答えをいただきまして。

まあ、自分で意味づけしてみるかな、と思ったわけです。

とにかくわたしは、自分の名前がだいすき。漢字の形もかっこいいし、なんだか力強い感じがします。

昔は、「望」で「み」と読んだり、同じ「のぞみ」でも漢字二字だったりする方をお見かけして、ちょっぴり羨ましく思った時期もありました。

でも、「望」ひとつで中性的な印象があったり、すっきりと洗練された雰囲気が醸し出されるのが、次第に癖になってきてしまいました。

「望」の意味と由来


1. のぞむ。願う。見渡す
2. のぞみ。願い。眺め
3. 恨む。憂える
4. もち。もち月。満月
5. 祭りの名前

https://ichigoichina.jp/kanji/11/望

もとは「朢」と書いた。「月」はそのまま月を、「壬」は人がつま先立ちをしている様子を表現し、後に「臣」は「ボウ」の読み方を表す「亡」に置き換えられて現在の形に。

https://ichigoichina.jp/kanji/11/望


「背伸びして月を見る」


改めて、わたしにぴったりの名前だなあと思います。

夢いっぱいに、つま先立ちで遠くの光を見る姿って、まさにわたしの人生そのもの。

遠く遠くに見える願いを望み見る、いまのわたしはやっぱり間違ってなかったな、とじんわり感じられました。

ここまでは、いままでも調べたことがある話。

ふたりの兄たちの名前


わたしには、兄がふたりいます。

ひとりは、6年前に亡くなりました。もうひとりは先天性の病気で、産まれて2ヶ月ほどで亡くなったそうです。そのふたりのお名前を、いまのわたしが解釈するとしたら?

大志、尚志、望

父が「お兄ちゃんとの並びを考えてね」と言った意味は、なんだったのか。すこし立ち止まって、考えてみました。

2. 「大志(たいし)」の解釈を考える


上のお兄ちゃんは、「大志」といいます。

「大」の意味と由来


「大」なんて、「大きい」以外に意味あるの?と思ってしまいそうになりますが、5つも意味がありました。

1. 大きい。多い。広い。非常に
2. 大いに。こぞって。盛んに
3. 重んじる。誇る
4. あらまし。おおかた
5. 人を尊んで上に添える言葉(大王など)

https://ichigoichina.jp/kanji/3/大

両手両足を伸ばす人の形で「ゆったりしている」様子を表現した。

https://ichigoichina.jp/kanji/3/大


なんだか、笑っちゃうな。寝るのがだいすきなお兄ちゃんだったので、大の字で寝っ転がっている姿が目に浮かびます。のんびりした性格が、お名前にも表れていたんだなあ。

「志」の意味と由来


1. こころざし。心の向かうところ
2. こころざす。心を向ける
3. しるす。記憶する。書き記す
4. しるし。目印
5. 文体の一種。記録文
6. 1971年まで使われたイギリスの貨幣単位シリングの略音訳

https://ichigoichina.jp/kanji/7/志

「士」はもともと「之」の字で「行く」の意味。「士(之)」と「心」を組み合わせて「心が突き動かされるところ」の意味に。

https://ichigoichina.jp/kanji/7/志


「こころざし」もよく使うことばですが、「こころが突き動かされる」という意味があるなんて知りませんでした。

お兄ちゃんは、涙もろいと言われがちなわたしよりももっと泣き虫で。一緒に映画を観に行って、ふたりで大泣きしたのを思い出します。じぃじのお葬式も、だれよりも大泣きしてたよね。

感情豊かで、繊細で、優しくて、あったかくて。

第三者に見えている「真面目でしっかり者」のお兄ちゃんではなく、家族に見えているふにゃんとしたお兄ちゃんがいる感じ。

「大志」って、大きな志をもっている崇高なひとのようなイメージがあったけど、全然ちがうかも。いわゆる「意識高い系」というだけではなさそう。

ゆったり、どっしりと構えて、こころ動かされるものにまっすぐ進んでいく


いま思えば、兄のあり方にぴったりだったんだなと思えます。

ちゃんと、意味があったんだ。お兄ちゃんの、のんびりしたところも、ギラギラしたところも。どちらの面もお名前に込められていたんだと思えて、ぽかぽかとあったかくなりました。

3. 「尚志(たかし)」の解釈を考える


産まれてすぐに、亡くなった兄。わたしは会ったことがないけれど、お名前からなにか感じられるものがあったら嬉しいなと思います。

「尚」の意味と由来


1. こいねがう。希望する
2. 好む。慕う
3. 尊ぶ
4. 高い。高くする
5. 加える。添える
6. 久しい。古い
7. めとる
8. なお。そのうえ。やはり
9. つかさどる

https://ichigoichina.jp/kanji/8/尚

「八」は神様の気配を表し、「向」は窓明かりが差し込む祈りの場の意味がある。2つを組み合わせて、祈りによって神の気配が現れたことを表現する。

https://ichigoichina.jp/kanji/8/尚

「祈りによって神の気配が現れる」、この文字を見ただけで涙が込み上げてきます。重い病気で、産まれてすぐにこども病院に入った我が子に、どんな想いでこの字をつけたんだろう。

祈りによって神の気配が現れる、こころが突き動かされる、この二文字の組み合わせをどう解釈するのか。

こころを震わす祈りの象徴


両親にとって、この子は「祈りの象徴」だったのかな、と思いました。

可能性を信じたい、希望を信じたい気持ちが詰まった、祈りのかたち。


「こいねがう」はわたしの「望」ともつながりが感じられて、なんだかパワーがもらえるような感覚もあります。

ここまで考えて、そうか、三部作だったのか、と気づきました。

三部作


ゆったり、どっしり構えて、こころ動かされるものにまっすぐ進んでいく「大志」

こころ震わす祈りの象徴「尚志」

背伸びして月を見る「望」


そのどれもが、希望や祈りの強さを感じさせます。

「のんちゃんを妊娠したときは、病気があってもふたりで育てていこうって決めたんだよ」と遠くを見ながら言っていた母。

わたしには、希望を信じ続ける勇気をもってほしかったんだね。


父と母の固い決意が、この「望」というひと文字に詰まっているんだと思ったら、余計に自分の名前がだいすきになりました。

三人分の祈りを抱きしめて、歩いていけたらいいな。


それでは、今日はこのへんで。

おやすみなさい。

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