『 火 』暮らしの中に”火”を据える。心も身体も健やかである為に...夜話 message from spirits
独りでぼーっと蝋燭の火を見つめていると、
不思議と心が静かになります。
そんな時間が結構好きで、必要だとも感じています...
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「火」と人類...
太古の昔、地球の営みである雷や火山噴火による出会いが、人類と「火」の最初の関わりであったらしい。
当初はきっと、恐ろしいものとして捉えられていたのではないでしょうか。
その後、人の手によって火起こしが出来るようになると、火と人類の関係性は大きく変わっていきました。
恐ろしいと感じていた火は、危険な野生動物から人々を守ってくれる頼もしい存在となり、
暗闇を照らしてくれる心強い存在でもあり、
暖かな食事を作る為の大切なパートナーにもなりました。
物理的に便利なもの...というだけではなく、世界のあらゆる場所で、儀式のようなものに使われるようになっていきました。
殊に、見えない世界とこの世を繋ぐコミュニケーションツールとして使われることも多いようです。
日本では、夏になると先祖の霊を祀る ”お盆” という行事があります。
亡くなった人の魂を「迎え火」を焚いて迎え入れ、「送り火」で送り出す...
昔の日本家屋には、建物の中心に囲炉裏がある家も多く、それを囲んで人々が集まりました。
縄文時代などでも、竪穴住居の中央に炉が掘られていたらしいので、
火は煮炊きや照明以外にも、”人と人を繋げる” というとても大切な役割を担って来たに違いないのでしょう。
そして今、焚き火やバーベキューなどで、火を中心に囲んで交流を楽しむ人々も多い。
そのような中、ソロキャンプなどで、敢えて独りで火と向き合う事により、自分の心と静かに対峙する人も増えているように思われます。
「火」の新たな役割...
これまで長い間続いてきた ”集団の中での調和” をサポートする時代。
そこから、
群れる事なく適度な距離感で ”個々を認め、尊重していく” という事をも同時にサポートする時代へと進化し始めているのかもしれません。
そういえば以前、作品作りの為に蜜蝋の蝋燭を買ったのだけれど、
気付けば僕自身も、独りでぼーっと蝋燭の火を見つめていると、不思議と心が静かになります。
そんな時間が結構好きだったり、必要だとも感じています。
人間関係や心のバランスを保つ上で、
現代の人々にこそ、暮らしの中に「火」というものを据える時間が必要なのかもしれないですね...🍀
陽日希(noZomi.h)